難波さんの先ほどの緑化の質問の続きになりますが、 ヘルシンキの町中のプライベートな部分の緑化についてうかがいたいのです。 私がヘルシンキに行って感じたことは、 公園や街路などの公共空間は緑がいっぱいあるのですが、 プライベートな空間では緑があまりないということです。 住宅がセットバックしたようなプライベート空間とか、 ビルのフロント部分とか。
サラスティエ:
確かにあまりないですが、 町中の建物は昔からそうなっているんです。 ただ、 建物の中の中庭には緑がありますし、 郊外に行けばプライベートな緑がいっぱいあります。 ヘルシンキの町中は石造りですから、 表側を緑化する習慣はありません。
辻本:
日本でも昔は街路に面した建物の表側を緑化することはありませんでした。 だけど、 時代が変わって緑がある方が心地よいと人々が求め始めたら、 建物のデザインも変えていくべきでは?
歴史的なデザインを変えることはできないでしょう。 私たちの歴史的遺産なのですから。 ロンドンには古い建物の前に緑がいっぱいある町はありますが、 パリやベルリン、 南ヨーロッパの古い町では石造りの建物の顔を変えることはないはずです。
堀口:
ロンドンでもタウンハウスみたいな庶民の家はあまり緑化してないですよね。
井口:
ロンドンで緑化しているのは、 パレスのような高級住宅地だけです。
プライベート空間の緑について
辻本:
サラスティエ:
このページへのご意見はJUDIへ
(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai
学芸出版社ホームページへ