建築保全か? 都市遺産の保全か? ヘルシンキの場合
左三角
前に 上三角目次へ 三角印次へ

指定をするときの基準について

北野幹夫

 新しい都市計画の中で、 これから50〜60年代の建物を指定していくんですよね。 その際、 年代だけでなく「いい建物」とそうでない建物の選別をしていく必要が出てくると思うのですが、 どういう基準で指定していくのでしょうか。

 また、 指定した建物は今後良いものになるよう変えていくのでしょうか。 誘導していくのかどうかをお聞きしたいのですが。

サラスティエ

 とても興味深い質問で、 おっしゃるとおりですが、 内容についてはこれから考えることになると思います。

 ひとつの例をお見せします。 ピヒラヤメキ(Pihlajamaki)です。

 

画像f13
指定を検討している地区
 
 これが新しい都市計画のために選ばれ、 評価の対象になっているエリアです。 すでに地区の選定に入っています。

 指定には次の3つの基準から選ばれています。 (1)建築学的な価値、 (2)文化的な価値、 (3)ランドスケープ的な価値、 この3点から評価をします。

 ただ、 ここは価値があることは分かっているのですが、 保全の対象になるかどうかはまだ分かりません。

北野

 どういうプロセスを経て指定地区になるのかも教えて下さい。 例えば、 住民の公聴会を開いたりするのでしょうか。

サラスティエ

 マスタープランの時はありますが、 こういう指定をするときはありません。 それに指定をするときに住民の反対意見もなかったですし。

左三角前に 上三角目次へ 三角印次へ


このページへのご意見はJUDI

(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai

JUDIホームページへ
学芸出版社ホームページへ