けしきと風景と景観はいろいろと混同されていますので、 整理が必要かと思います。
けしきは平安時代初期に和語化して、 ひらがなで用いられていました。 中国から入ってきた当初は、 「気色」で、 「景色」が用いられるようになったのは近世以降と言われています。
「風景」も中国から入ってきましたが、 一般に流布したのは明治以降と言われています。 たぶん、 明治の『日本風景論』が「風景」を一般化させたのではないかと思いますが、 ちゃんとは調べていません。 古語辞典を引いても風景は出てきませんが、 「けしき」は最重要語として出ています。
「景観」はLandshaft、 landscapeの翻訳語として登場したもので、 一番新しい言葉です。 因みにこの「景観」や「環境」という言葉は中国でも使われていますが、 これは日本から中国に輸出されたものです。
1 けしきと風景と景観
このページへのご意見はJUDIへ
(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai
学芸出版社ホームページへ