最後に、 目的にひとつにも挙げていた、 今後の河川空間や公共空間の活用の仕組みについて提案します。
今回は実行委員会が、 管理者に対し使用料は払っていませんが、 使用・占用の許可を受けて、 口約束の覚書を交わし、 直営で営業行為をしたというようになっています。
直営で行なわない場合は、 テナントに運営委託をして覚書を守ってもらい、 テナントからは使用料をもらい、 それを最終的に河川管理者に支払うという形です。
この仕組みは、 利用者の立場では、 都市空間の魅力を享受でき、 最終的には税負担が減少するというメリットがあります。 また、 河川管理者の立場では、 河川や岸の清掃や安全確保について水辺協議会が責任を持って行い、 また営業行為による利益から使用料という形で支払われることでコスト減になります。 地元としては、 水辺協議会をつくることで地域資源を活用でき、 営業面のメリットが生まれます。 このように、 都市空間の魅力が創出でき、 税負担も少なくなり、 各立場みんながメリットのある仕組みと思います。
このような仕組みを積極的に認めていって欲しいということで、 今回我々は社会実験を行ないました。
今後も使用料の相場などを検討しながらこのような社会実験を試みることにより、 最終的に公共空間や河川空間がうまく活用されて賑わいが出てくれば、 水上交通も活性化し、 大阪も面白くなっていくのではないかと思います。
新しい公共空間活用のための仕組みの提案
空間活用の仕組み
今回は河川管理者と公園管理者が関係しており、 我々は仕掛け人として、 地元の方と組んで実行委員会である水辺協議会を立ち上げました。 このような実行委員会が絡み、 清掃や安全などの河川空間の管理について河川管理者などと協議し、 使用・占用に対する条件などについて覚書を交わし、 地元の方である程度責任を持つ仕組みにすれば、 使用・占用がしやすくなるのではと思います。
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