横山:
先ほど、 目標の共有化という話が出ていましたが、 第二段のまちづくりを始めている宗右衛門町は、 どのようなまちづくりの目標を掲げるかを模索している段階であると思います。
まちづくりをしていく中で、 みんながエネルギーを持続してやっていくためには、 目に見えた成果を求めたいし、 目に見えて目標に近づくことをやっていきたという意見が出ています。
先ほど、 中村さんが言われたように、 駐輪対策は目に見える効果の一つとして一番手っ取り早くて良いのではないかと思いますが、 それ以外に目に見える目標としては、 景観形成があるのではないかと思います。 宗右衛門町にとって景観形成という方向性でものを考えていくということはどうなのでしょうか。
弓場:
色や植栽などの様々な問題を、 場当たり的ではなく、 体系的な流れの中で考えていく必要があると思います。 そのための一つとして、 風水の思想をこの界隈でも取り入れたらどうかと思います。
風水では、 良い気が入ってくると悪い気が出て行くと考えられています。 風水は、 まじないや迷信とは違った、 東洋の科学とも言われていますし、 香港や台湾でも大きな建物を作るときには風水を取り入れているということもあります。 風水を取り入れていくことは、 一般の人たちがまちづくりを楽しんで進めていく上での一つのテクニックにもなると思います。
先ほどの江崎さんの話で「車を通行止めにできない」とありましたが、 地元の人が同意すれば最後は警察も了承すると思うのですが。
実際、 車を通行止めにすれば色々なことができると思います。 熊本でやっていたと思いますが、 各店でパラソルとテーブルとイスを用意してもらい、 営業している時はそれを出して無料で座ってもらう方法も面白いと思います。 諦めずに車の規制に取り組んではどうかと思います。
例えば荷物の搬入のために朝の10時までは車の通行を許可して、 それ以降は禁止するというように、 時間帯で通行規制をすることもできるのではないかと思います。
森重:
道路については、 神戸市東灘区の岡本では、 車道と歩道に石畳が敷かれています。 車も通っていますが、 走ったときの衝撃があるためスピードが出せず、 また人が多く歩いているため避けられるようになってきました。 そのため、 以前のアスファルト舗装の時から比べると車の台数がかなり減っています。 そのような試みもやってみてはどうかと思います。
盛り場の景観に対して、 私には私なりの美意識というものがあり、 それぞれが色々動いていく中で予定調和的にある景観ができていくというのが良いのではないかと思っています。 そのため、 盛り場で全部統一的に規制しようというのは、 個人的には好きではありません。
しかし、 先ほどの岐阜提灯の提案のようにまちに何かひとつ共通するものを作ろうということには賛成です。 また、 ピンコロ石などのような、 歩いて見える近景としての敷際のデザインを特徴付けていくことは大切だと思います。
そして最初にも述べたように、 日常的な路上の使い方をしっかり提案していくべきだと思います。 ここへ来ればこんな風に人が動いている、 こんな風に座っている、 こんな風に立ち話をしているというような人がいるシーンを作って欲しいと思います。
大矢:
私も賛成です。 ハードの部分とソフトの部分の折り合いをつけた路上のルールを考えていかなければならないと思います。
景観形成と車の抑制をどう進めるか
車両の抑制
鎌田(地域デザイン研究会):
盛り場の景観形成
角野:
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