鳴海:
今日は、都市環境デザイン会議関西ブロックと日本都市計画学会関西支部国際交流委員会の共催で、「台湾の参加型まちづくりと震災復興について」というテーマで陳亮全先生にお話しいただきます。陳先生は国立台湾大学建築及都市研究所(建築与城郷研究所)におられ、国の防災関係機関で重要な役割も果たしておられます。
台湾は震災復興5年を迎えており、その過程で、日本とは異なった形の参加型まちづくり活動が生まれてきています。今日は台湾の参加型まちづくりと震災復興についてご紹介していただきます。
それでは早速お願いします。
陳:
私は30年前に初めて日本に来て、約一年間大阪にいました。その後、大阪から東京に移り、約13年間を過ごしたあと、台湾に帰りましたが、阪神淡路大震災を契機に、再び神戸、そして大阪に良く来ました。
日本では阪神淡路大震災から10年が経過しました。台湾では集集大地震から5年が経過し、今年で6年目を迎えます。この二つの地震は、地震の起きた地域に大きな違いがあります。阪神淡路大震災は大都市型の地震ですが、集集大地震は山間部の小さな村落地域での地震でした。しかし、ボランティア活動をはじめ、住民を中心とした復興まちづくりが展開されたことは類似しています。
今日は台湾での参加型復興まちづくりの経験を紹介させていただきます。
報告の流れとしては、まず台湾の参加型まちづくりについて解説します。次に集集大地震の状況を簡単に説明したうえで、復興まちづくりの事例を紹介していきます。そして最後に、復興まちづくりを可能にする条件についてまとめていきたいと思います。
はじめに
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