仏教と都市のことを考えたら、1996年の第5回JUDIフォーラムでの詩人の佐々木幹朗さんの講演を思い出しました(「都心居住の環境デザイン」基調講演「手のひらに載る都市 ヒマラヤ山岳部における都市の原型」)。
ネパールの一つの自治王国であるムスタン王国の首都ローマンタンは標高3800mです。我々が行ったティンプーやパロは2400mくらいですから、さらに1000mも高い所です。とにかく一番近い空港から馬に乗って三泊四日で行くという街です。しかしそこにもやはり人が棲んで都市をつくり、その地を守る人たちがいて、穏やかな生活をされている。
たぶん佐々木さんのおっしゃりたいことは、行けども行けどもお釈迦さまの手のひらの中、我々がいかに偉そうにしたところで「たかがしれている」ということではないかと思いますが、このお話をブータンで仏教ということを考えた時に思い出しました。
転・再び「手のひらに載る都市」
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これはゾン(お城)です。宗教施設でもあります。
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ゾンの中庭です。
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難波さんがお経をあげはじめたものですから、子どもたちがびっくりして集まってきました。とにかくお坊さん、子坊さんがいっぱいです。こういう宗教が国のベースになっていると感じました。 こうしたことから、私は、ブータンは二兎を追うことはできるのではないかと考えたのです。
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