デザインによってできたこと
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デザイナーの役割=「SH(ソフト→ハード)変換」

 

 今日はあえて皆様の議論が盛り上がるようなネタを準備いたしました。では早速始めます。

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デザイナーの役割とは
 
 「デザインによってできること、デザインの力って何だろう」ということについて、私なりに思っていることを見ていただきたいと思います。

 私の実感でしかないのですが、数千個のプロダクトがあっても、デザイナーが役割を果たしえているものは百個にも満たないと思っています。その中でデザインとは何かを考えると、図に示した構造が私なりのデザインの考え方です。

 SH変換という言葉は、ソフトをハード化することです。つまり、目に見えないものを→見えるようにする、起きていないことを→起きるようにするということです。

 そのために何が必要なのかを考え、「あるべきを示す」のがデザイナーの役割だと思います。考えることはみんなで考えるのですが、結果として必ず形が出てくる、だからそこに責任が発生するのです。他の人は作らないのだから、そこはお前が責任を持つところだ、つまり「どのようにあるべきなのかを示す」ところにデザイナーの責任があり、とても深刻な部分ではないでしょうか。

 図に「デザインとはプロセスの集合体」と書いたのは、コンセプトが決まってスケッチを描いたからいきなり何かが出来るわけじゃなくて、それに至るまでにいろんな話し合いがあるということです。デザイナー自身の中にもあるそれまでに蓄積した知識や見聞の引き出しが生かされるはずです。

 デザインする対象に対しての教養や文化度みたいなものがないと、良いデザインは生まれてきません。ですから、SH変換の箱の中がふくよかであるほど良いデザインができる仕組みになっているのです。ここにいかに沢山のものを練り込むかで、出せるハードの質が変わるのです。

 そういう考え方を基本に、これから事例を見ていただきたいと思います。

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