看板・広告から見る都市景観の課題
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屋外広告物を取り巻く三つの要素

 

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 私は日頃、いろんな景観行政のお手伝いをさせていただき、事業者の指導などに奮闘しています。いろんな経験をもとに今日の内容をまとめてみました。

 屋外広告物を取り巻く要素としては、「規制」「デザイン」「効果」という三つがあり、景観の中で看板広告を考えるときにはこれら三つで考えていけると思います。

 はじめに規制の問題です。景観法制定後、厳しい規制ができるようになりました。また屋外広告物法も改正されました。厳しい法に基づくものから、ガイドラインなどの自主規制まで、規制から誘導という幅広い枠があります。

 次に、デザインに関しては二つの要素があると思います。先ほどの文字も一つの要素だと思いますが、広告物そのもののデザインが一つの視点です。そして、その広告をどのように掲出するのかがもう一つの視点だと思います。主にデザインするのは事業者ですが、時には公共機関や各種団体もデザインをします。デザインだけでも、文字の研究、色の研究、形状の研究、サイズの研究などいろいろな視点があると思います。

 最後に、広告物の効果の問題で、そもそも広告は何のために出しているのかということです。本来広告は、生活者への情報の伝達を目的とするものですが、これにも段階があって、とにかく情報をたくさん出してPRをしようとするものがあります。紳士服店、古本販売店、パチンコ屋さんなどもこの部類に入ります。

 また、駅前などに企業名だけを出した広告もあります。「この企業は元気にがんばっています」というメッセージで、企業を認知させる広告です。

 さらにサインというものもあります。「ここにあります」というサインです。

 効果を狙うといっても、いろいろな段階があります。過激な効果を求める物から、存在を知らせるだけの物もあります。Vodafoneからソフトバンクに変わったので、赤からグレーのすごくおとなしいものになりました。

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