宮沢:
宮沢です。よろしくお願いします。
タイトルに「富山港線のトータルデザイン」とあります。我々の事務所が環境デザインをやっていますが、GK設計そのものは元々プロダクトから始まった会社ですので、ストリートファニチャーやサインなどが主体で、どちらかというと得意分野です。
ただ「環境」というのは街を構成する様々な要素が集まって、そこに環境ができているわけです。ですから一個一個デザインしていくのではなく、トータルに全体を見ながらデザインする必要があるんじゃないかという意味で、この「トータルデザイン」ということは以前から僕らが言ってきたことでした。
しかし現実の問題は、縦割り行政や、発注形式が全然違ったりで、照明器具だけやってくださいとか、道路は全然違いますとか言われて、なかなかトータルなデザインはできなかったんです。
鉄道に関しても、たぶん皆さんご存じかと思いますが、広島のアストラムラインや岡山のMOMO、それから沖縄モノレールやJR東日本もそうですが、僕らはできるだけトータルデザインをしようと努力をしましたが、鉄道会社の中では、車両のセクション、軌道を造るセクション、電気のセクションと全部違っていて、お役所以上の縦割りになっています。なかなか横の繋がりができないということで、トータルデザインは実現出来ていませんでした。
それが、富山港線は色々事情があってトータルデザインが出来るようなスタートをしました。
トータルデザインとは
このページへのご意見はJUDIへ
(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai
学芸出版社ホームページへ