アメリカ中小都市のまちづくり
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活き活きとしたアメリカの五つの中小都市

 

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『衰退を克服した中小都市のまちづくり』
 
服部

 『衰退を克服したアメリカ中小都市のまちづくり』という本を2007年12月に学芸出版社から出させていただきました。その本では人口が4万弱から15万くらいの五つの都市を報告させていただきました。

 これらの都市は全部元気な中小都市であり、そこで生活している人たち皆が「ハッピーである」と感じています。アメリカで言うところのリバブル(活き活きした)シティの範疇に入るような都市ですが、これらの都市がうまくいっている背景・原因を知りたいと、色々調査してまとめたのが、この本です。

 なぜ、そんなことを調査したのか。その背景には、日本の中小都市がどうも元気がないということがあります。

 2000年から2005年にかけての国勢調査を見ましても、人口が減っているところは皆、小さい都市です。世論調査を行うと、小さい自治体に住んでいる方から「将来不安である」という回答結果が得られています。

 一方で、アメリカの都市は、皆さんご存知のように、エネルギーは使いまくりますし、二酸化炭素は自由にきままに出します。本当にエネルギー効率が悪く、人類を滅亡させないためにはアメリカの都市をどうにかしなければいけないと思っているくらいです。しかし、そのアメリカにおいても、非常に良い都市があります。

 日本は、東京を中心にした大都市に行かないと幸せになれないというような意識があって、地方に住んでいると、どうも「自信がない」「将来不安である」という気持ちを抱いて過ごされている方が多いようですが、アメリカはむしろ大都市より中小都市に人気がある、住みたがるという現象があります。全ての中小都市に人気があるわけではありませんが、特にこの本でまとめさせてもらった五つの都市は、人気があります。

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本日の講義の流れ
 
 本にまとめた五つの都市は、デービス、チャールストン、バーリントン、ボルダー、チャタヌーガという都市です。この五つの都市を今日90分でご説明するとなると、本当に表層的なお話ししかできませんので、この中からチャールストンとバーリントンという都市をピックアップして、これを中心に、どういうことをこれらの都市は行ったのかを紹介したいと思います。

 この二つを選んだ理由は、都市デザインをうまく使った事例であり、そういう意味では皆さまに多少受けるのではないかと(笑)。逆に都市デザインの話をすると、後で総攻撃をくらいそうで恐いんですが、それも私の勉強になるであろうと、この二つを選んでおります。

 後で時間がありましたら、残りのデービス、ボルダー、チャタヌーガについても、お話したいと思います。

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