大阪の埋め立ての進展とその環境
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4 おわりに

 

 本研究の結果から、農地確保を目的とした新田開発が進んだ近世前期から近代においては、沿岸部に浅海域が常に維持され続けたことが平面的かつ地形断面からも明らかとなった。一方、工業化に伴う港湾開発が進んだ現代においては浅海域が失われたことが確認された。それは、かつて葭原や魚介類が豊富にみられた沿岸部の生物多様性が衰退したことを類推させる。今後は、河口部においては、河川および沿岸流などから土砂が供給されるという本来の立地特性に応じた空間形態の再考が必要といえるだろう。

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