市場というものは地域に住む人との関係の中で成立しているものですので、 たくさんの方が避難されて、 人口が減少した中で、 店を開けてもなかなか商売がうまくいかない、 頑張れどもなかなか人が帰ってこないというむずかしい状況が今の被災地の商業のおかれている環境だと思います。
そういった中でも市場とか商店街には一緒に商売をしてきたという経過がありますので、 そのへんが共同化を進めていくうえでの一番の基盤でもあるでしょうし、 またそれが逆にいろいろな個々の違いを埋めてくる背景にもなっていることもあるかと思います。
今日は2つの市場、 あるいは商店街の再建の事例をお話しいただきます。 やはり今回も前回と同様、 特殊解がいろいろ出てくるとは思いますが、 それぞれ違う経験の中から共同ということを探すことによって、 それにまつわる環境のことを考えていきたいと思います。
今日お話しをいただきますのは都市問題経営研究所の大島さんと、 環境文化総合研究所の舞田さんです。 お2人とも被災地でのいろいろな再建のコーディネーターをされていますが、 今日はその中で商業とか市場にまつわるお話しをしていただこうと思います。