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はじめに

遠藤剛生氏

 実は先ほど鳴海先生から紹介がありましたように、 インテリアの話についても少しふれようかと思っていたのですが、 いろいろ考えますと膨大な量になってきまして、 とても2時間くらいのお話の中ではできそうにありません。

   

 そこで、 質疑の中でもし時間があればそのことについては具体的にふれてみたいと思います。

   

 先ほどご紹介いただきましたが、 私自身は日本的な集合住宅を作ろうという意識を持って計画に関わってきた訳ではないのですが、 結果的に今、 いろいろな計画を並べて整理してみるなかで、 やはり日本的だったんだなあと、 自分自身も感じております。

   

 今日は、 まず自然について少しお話ししようと思っています。

特にランドスケープの方々がたくさんおられると伺っていましたので、 そのあたりを少しふれてみたいと思います。

   

 次に、 欧米の自然観と美意識、 日本人の持っている自然観と美意識がどう違うのか、 それを比較しながら進めていきたいと思います。

そこから生まれてくるいろいろなプロジェクトがあるわけですが、 例えば、 欧米の美意識に基づいて、 また考え方に基づいてと言いましても、 結果的には全くそういう方向でないものもあります。

   

 だから、 必ずしも、 日本風とか洋風というふうに捉えるのではなくて、 自然と人間の関わり方の違いがいろいろなスタイルを生んでくる、 というところに話を進めていきたいと思っております。

   

 次に、 私自身が計画を進めるなかで、 どんなことを考えながらどういう空間構成をし、 どういう意識を持って計画しているのかという、 いうならば作家ノートのようなお話を少し申し上げます。

   

 そして、 最後に、 具体的な事例としまして、 今、 岡山の中庄団地で計画を進めていますプロジェクトを通しまして、 私自身がどこに到達しているのか、 その先どこを目指しているのかというあたりをお話ししたいと思います。

   

 最近公園の中の施設計画もやっていまして、 熊本の農業公園ですとか、 名塩ニュータウンの公園、 それから、 関空にわたっていく手前の臨空タウンの中の公園ですとか、 いくつか手がけさせていただいております。

   

 その中で、 ランドスケープと建築家の関わりというようなあたりの話が少しできればと考えております。

まず自然と建築の関わりについてお話しし、 そういうことが具体的な計画の中でどういうふうに活かされているのかということから話を始めたいと思います。

   

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