イメージ採集を行ない、 自分自身のプロトタイプになる空間だとか、 あるいはヒントを得られる空間をいろいろなところで体験し、 新しい計画の中にそのような空間の形式を日本の生活や分化との関係を考えながら独自のものへ再構成してみたい、 と常日頃考えています。
写真39は、 その部分です。
写真40は、 いろいろな階段が重なっていて、 作り出す空間のおもしろさを切り取ってみたものです。 こういうふうに、 例えばカメラでとらえてみるということもありますし、 例えば書物で学ぶということもありますが、 やはり我々がものを作るということは、 自分自身で作り出していくということになります。 その時に一番力になってくれる、 自分にとって拠り所になるのは、 そういう空間を自分自身がいかに肉体化できているかです。
軟らかいところがそぎ落とされて、 硬いところだけが残っている。 それが、 海からの光を受けてシルエットが浮かび出してくる。 その手前にギリシア正教の教会がある。
写真42は、 一変してパリのいわゆる囲み型の中庭の空間です。
なにであってもいいのですが、 石造りの建築の例えばプロポーションとかバランスに関心があり、 ディテールがどうこうというようなことは思っているわけではないんです。 例えば、 フォルムのルールだとか、 そういうのを1つ1つトレースしていく中で学んでいく、 そういうことをやった記録です。
写真44は、 スペインのトレドなのですが、 こういう崩れかけたような壁だとか、 多様な要素が絡み合って長い時間の中で作られてきた風景、 その魅力を探ろうとしてスケッチしたものです。
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