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「人間生態系」と生物共生

 皆さん方もご存じだと思いますが、 私達の都市環境といいますのは、 生物系の言葉でいいますと「アーバンエコロジー」という言葉で言えると思います。

それは同時に、 「人間生態系」という言葉で言い直せるのではないだろうかと思うのです。

「人間生態系」というのは、 人間を中心にした生態系のことです。

人間を中心にした生態系とは何かと言いますと、 先ほど言いましたように、 ウイルスとか大腸菌とか、 人間がいるとそこに集まってくる生物群が存在するわけで、 そういった生態系ができるということです。

   

 「人間生態系」は「ヒューマンエコロジー」ともいいますが、 これは人間を中心とした生態系ということです。

エイズもそうですが、 あらゆる病原菌、 人間にくっついてくる病原菌というのは、 人間に付随しての生物系のシステムの中に入っているということで、 これがヒューマンエコロジーということです。

   

 新たなオープンスペースと言われる場合は、 人間にとって都合の良い方向でいくと、 今日おいでいただいている辻本先生ががやっておられます園芸とか、 植木とか鎮守の森、 ランドスケープなど、 私達が好んできた生物群を指します。

畑作とか林業とか、 人間が自然を改変して素晴しいものをつくっていく、 そういうものを自然の体系として私達は自然界の恵みを受けているわけです。

そしてやはりそれも一つの「人間生態系」と言えるわけです。

今イギリスで起こっている狂牛病の問題にしても、 家畜をつくったときに、 家畜に付随してくるいろいろな菌による病気なのです。

自然界に放出したSO2が酸性雨になったりして、 それで植物が枯れていく。

その植物を食べて、 体内に毒物が蓄積されて病気が起こる。

その病気の肉を、 また人間が食べるという循環系になっている。

これが「人間生態系」の実態だと思います。

したがって「生物共生」という具合に「生物」とされた今日のテーマは極めて刺激的なテーマだと思います。

   

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