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単体集合の誘導で街なみ形成を

 それからもう一つ、 これは田村明さんが横浜の都市デザインについて最初から主張しておられたことですが、 アーバンデザインは複数主体のデザインである、 もっと言うと最終的には社会のデザインがアーバンデザインだということです。

ここではモノを創るデザインと同時に調整するデザインが重要になります。

特に建築系からのアプローチから言えば、 もっときめの細かい小さな単体集合をどう街並み形成に誘導していくのかということが大事だということは、 みんな理解しているはずです。

   

 それではバブルの時にそういうことができているのかというと、 どうもできていない。

これは一番難しいことかもしれません。

近似のものはいくつかできています。

集合住宅地でのいろいろな実験があって、 九州にもあるし、 関西にもあるし、 東京にもあります。

それは、 この時期の一つの特徴で、 今後まだデベロップする余地がだいぶありそうだとは思いますが…。

   

 

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 具体的にいえばシーサイドももちだったり、 香椎浜(図3)だったり、 六甲アイランド(図4)とか、 多摩ニュータウンの中の南大沢(図5)であったり、 幕張であったりです。

必ずしも全部がそうではありませんが、 複数の事業主体、 複数の設計者が入って、 たぶん約束事に基づいて競作するというか、 競り合って作りながら街並みにしています。

   

 幕張で一緒にやっている仲間と時々議論するのですが、 これまでのものと何が違うのかというと、 都市の中での街区というスケール、 スーパーブロックと言ってもいいのですが、 街区というスケールをどう捉えるのかということが、 この10年の間にずいぶん議論されてきたような感じがします。

   

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