アフリカ・マリの住まい by ウスビ・サコ、吉田哲、設楽亮一
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新しい住宅やアパート

設楽さん

   後半の方はマリ政府がいろいろと試みている新しい住宅やアパートを紹介したいと思います。

画像ma71 画像ma72 画像ma73
 

   図71が新しい民間のアパートです。少しずつできてきてます。

 

   図72は同じアパートメントの中庭です。

バマコでは中庭は重要なのですが、 このように西洋的な住宅の中庭は形だけの中庭で、 従来の機能は失われています。

 

   図73はリッチな住宅なのですが、 少し中庭的要素を残したいということから屋上にはこのようにハンガーのようなものを載せています。

屋上で中庭での生活のようなことをしてみようと試みている住宅です。

吉田さん

画像ma74    図74は政府がやった開発事業で、 本来ならば低所得者に住宅を供給しようということで始まった事業らしいのですが、 最初に上水道、 電気と電話線なんかを付けた宅地を開発してしまったために、 それを買える人がいなくて、 放ったらかしになってしまったという「ちぐはぐな計画をやっていますよ」という写真です。

設楽さん

画像ma75 画像ma76    図75のように、 新しい住宅には色を変えてデザインしていると思える住宅も何件かありました。

吉田さん

   図76は隣の国のセネガルの建築家が設計したそうでして、 これも実験住宅の一つです。

構造って言えるのかどうか分からないのですが、 発泡スチロールの壁式の構造で、 建築費を安くしようとしています。

それにモルタルを貼り付けたような実験住宅になっております。

まだほとんど住んでいない状態なんですが、 あまり人気がないようです。

設楽さん

画像ma77 画像ma78    図77は新しい住宅で、 形を見てもらったらわかりますように、 昔ながらの伝統的な要素を残した新しい住宅です

   図78は少し田舎の方のセヌという町です。

先ほどから申しているようにバマコの中庭では木が重要な意味を持っているのですが、 この木はこの村の村長さんに会うための木、 あるいは村でなにか決めなければならない時に、 この下にみんなが集まってきて決めるという重要な木です。

吉田さん

画像ma79    図79は村長さんの家の横にあった家を撮らしてもらったのですが、 周り見ても分かるようにかなり田舎ですので、 夜になると光るものが何も無いというか真っ暗になってしまうので、 写真に写らないので昼間撮った写真です。

夜になるとかまどの火だけを頼りにご飯を食べている田舎の一般的な家です。

設楽さん

画像ma80    図80が最後の写真です。

セヌという町にある昔からのイスラム教のモスクです。

てっぺんにいろいろと木が突き刺さっていて、 デザインとして見ても面白いなぁという印象を受けました。

土で造った建物ですので、 雨が降ると土が流れ落ちてくるらしくて、 ある時期になるとあの木に登ってメンテナンスしに行くそうです。

だからメンテナンス用の足場だそうです

   以上で発表を終わります。

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