まず、 住宅供給方式を多様化するべきではないか。 ワンルームマンションがいいという人もいればそうでない人もいるわけで、 もう少し世帯を混在化した住宅様式が必要ではないかと思います。 つまり、 多様な居住形態を提示すべきではないでしょうか。 最近参加した都市住宅学会で紹介されていたコレクティブハウスも含めて、 もっといろいろな形の住居形態が提示されるべきではないかと思います。
それから、 単独世帯を含んだコミュニティが作られるべきだと思うのです。 今までのような農村的なべったりしたコミュニティはイヤだと思う人が多いかもしれませんが、 多少のコミュニティは必要だと思います。 それと移動性の高い単独世帯、 これは若年層に特に多いのですが、 そういう層もシステムとして含められる形態がとれないかと考えています。 自治会や町内会は都会ではだんだんとなくなっていっていますが、 その中に単独世帯をどう位置づけるかを考えるべきだと思います。
また、 職住近接のまちづくりも指摘しておきたいことです。 単独世帯は地域から遊離する傾向がありますので、 職場が家の近くだったら職場を通して地域と関わっていくこともできるのではないでしょうか。
全体として単独世帯がこれだけ増加できたのは、 外で食事がとれるなど生活がかなり外部化している傾向があったからだとも言えると思います。 単独世帯が増加することをいいことだと思っているわけではないのですが、 そういうことを必要としている人びとが存在することも考慮に入れて都市施設をもう少し充実させていくべきではないかと考えています。
以上で私の報告を終わります。
4 単独世帯の増加と住まい及び都市
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