都市緑化の可能性
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NEXT21での緑地の基本的な考え方

改行マークまず、 緑地について、 基本計画、 基本設計、 実施設計とつなげていくときに、 4つの課題
に集約して、 進めていこうということになりました。

改行マークNEXT21は、 非常に多くの方々が関わったプロジェクトで、 建設委員会や、 構造設計者、 建物全体のデザイナー、 各住戸のデザイナー、 設備の担当者がいて、 それぞれの力を均等に出し合って進めていきました。 目の前に構造躯体が立ち上がっていっても、 それでもなお緑の打ち合わせをしたりしていました。 構造躯体の建設が終わるのと同時に、 緑の打ち合わせも終わっているという感じで、 一回図面を描いて、 それをもとに進めていったというようなプロジェクトではありません。

改行マーク先ほどの4つの課題に向かっていくために、 緑だけの話題ではなくて、 様々な分野の方と、 時間を惜しまず、 打ち合わせをしていくという態度で進めたことが、 ある程度の成果を生んだのではないかと思います。

改行マークその前段にあたるこの4つの課題は、 基本計画段階で、 1年かけて、 野鳥の会の市田さんと、 武蔵野美術大学の立花先生、 それと私が、 いろいろな情報を収集しながら、 建設委員会の指導も受けてまとめていったものです。

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図1 NEXT21模型(同パンフレットより)
改行マーク基本的には、 南にコートヤードを設けて、 コの字型の建物を立ち上げています(図1)。 建築では一般的に、 日影の関係で不利だといわれているところを、 緑地にしてみたら非常にうまく活かせる構造になったわけです。 緑地については、 建物の構造を利用し尽くせるだけ、 利用し尽くそうということを考えて、 住戸プランから、 構造プラン、 配管スペースにいたるまで、 どうやったら緑が相互に噛み合っていくのかという事を描いてみました。

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図2 NEXT21断面図(野鳥と緑の環境構造概念図)
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図3 NEXT21周辺の公園・緑地の配置図
改行マーク図2の断面図を見ていただいたら分かりますように、 野鳥の会さんの調査等を活かしていきました。

改行マーク調査は、 図3の範囲で行いました。 私は大阪市の公園緑地配置の系統の調査をして、 野鳥の会さんは鳥の調査をされました。 その後に、 植栽種を選んでいったわけです。

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