図8 地下支柱システム |
人工土壌につきましては、 土を考える上で、 荷重という絶対条件がありました。 根茎が育つ深さとか広さが欲しいのか、 それとも自然の有機的なシステムが欲しいのかによって、 二者択一的な判断があったわけです。 この当時、 大阪ガスの京都の研究所の方で、 バーム菌というものが研究されておりまして、 人工土壌の種類とバーム菌の相性のようなことについて相談に行きました。
人工土壌についてお話をうかがうと、 すでにある程度二重丸をつけていたものが一番菌類の発達がいいということが分かって、 今回超軽量有機含有人工土壌というものを選びました。 そうしますと、 その後、 微生物の動きによって人工土壌の内容が少しずつ変わってきています。
このときに、 かなり注意したことは、 建物が50年から100年保つとして、 もし解体されたときに、 人工土壌を一体どう処分していくのかということです。 我々は死んでいなくなっている時代だとは思うのですが、 やはりきっちり考えて選ぶべきと思います。
終わってしまえば、 設計者としてみれば責任外になってしまうわけですが、 今日来られている方の中にも造園関係の方もいらっしゃるかと思いますが、 何年経ったときにどうなるかとか、 最終処分はどうなるのか、 ということも重々考えていただければと思います。