緑化という言葉は広辞苑にも出ていないそうで、 僕のボスは「緑に化けるのか、 緑に化かされるのか、 よく分からん」と言ったことがあります。 緑地と言うのも庭を造ると言った方がいいのではないかとも思うのですが、 とにかく都心で緑地を造るのはスゴイことだと思います。
ただちょっと注意しなければならないのは、 都心で緑化をする事はスゴイのですが、 その材料の木をどこから持ってくるかを考えることです。 そして木はよく買いたたかれるのですね。 木の単価の安さについて、 なぜ植木業界は怒らないのだろうと思ったりするのですが、 それぐらい安い。 まあ、 僕の仕事もそれにのっかっているのであまり言えませんが、 ひどく買いたたかない限り、 都心に木を植えることは非常にいいことをしていると思っています。
しかし、 だからといって自然を造っているなんていう思い上がった考え方では問題です。 都心に木を植えることは、 いいことをしているのですが、 自然に対しては必ずしもいいことではないのでは、 と思うのです。
また郊外に造成地を造ってそこに木を植えるのは、 都心の緑化とも自然ともだいぶ違うことだと思います。 このことについては真剣に議論した方がいいのですが、 都心の緑化一般についてはまあ悪いことではないと思っています。
NEXT21で言うと、 更地で1542m2あった所に約1000m2の緑地を確保したというお話ですが、 特に1階に200m2強の地面(ガーデン部分)を確保したことはスゴイことだと思います。 それに加えて、 壁部分にも木を植えていこうとした発想はなかなかのものです。
ただ非常にお金がかかりますよね。 それでもやっていこうとしたのはスゴイことですし、 あとは住んでいる人がそれを育てて楽しんでくれたら最高でしょう。 都市緑化一般についての感想はこういうところです。
都市緑化について
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