HAT神戸・東部新都心に見るマスタープランの役割と課題
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建築が威張らないまち

改行マーク次にエレメントをできるだけ分節化したいと考えました。 例えば特養の足元あたりで、 色々なことを細かい仕草でやっていますが、 それはまさにヒューマンスケールを得たいという気分があったからやったことです。 素材も、 既成市街地の中にあるもので、 例えば、 スレートだとか民意によって選択される一般的な住宅地の素材がどんどん出てくればいいと思いました。

改行マークそういうものをたくさん加えながら考えていたのは、 建築が威張っていて、 居住者がプアに見えるような、 そういった関係のまちを作るべきではないということです。 要は、 既成市街地の雰囲気をそのまま持ってきたい、 それには、 配置についても硬い計画を避けたかったのですが、 素材の選択でもそういう思いで計画したわけです。

改行マーク最終的にできあがったものを見て、 消すべき色、 どこを変えた方がいいか等の意見を公団から求められました。 乱暴ではあったのですが、 足元の破たんしたところについては、 種々調整しました。 ただ、 それは私個人の感覚ですので、 議論しながらそれをまとめていくのが、 本来のあり方だろうと思います。

改行マーク何はともあれ、 250%の容積で、 1ヶ月で計画して2ヶ月で実施設計を行った結果、 ああいうまちができましたということです。 これは何も批判的に言っているわけではなく、 そういう中で作ったまちにしては、 それなりに評価をいただいているというのが実態だと思っています。

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