不気味で明るい神戸
このプロジェクトの背景には、 先ほども少しお話がありましたが、 神戸の歴史が大いにかかわっていると思います。 よく外国人に「神戸とはどういうまちですか」と聞かれるのです。 その時に私が申し上げるのは、 神戸は山がすぐに接近していて、 急に坂がある。 それから、 すぐ港があって、 深い海があります。 こういった地形は、 日本の中でこのような都市構造はなかなかないのです。 このことが、 神戸気質となって現れ、 神戸の特性として重要な要素であると思います。
それを一言で言いますと、 深い海と、 深い山という、 非常に不気味なものを持っているわけです。 ですから、 私は、 神戸の特性は、 そういう不気味なものを秘めているのではと思っています。
それでもやはり、 南に向いている坂の多いまちですので、 明るいということです。 不気味で明るいというのが、 神戸なのです。 これは、 京都でもなければ、 大阪でもない、 東京でもない、 これが重要な要素ではないかと思います。
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