the Urban Enviornment Design Seminar, Yogyakarta & Bali
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いろ!(その1)

江川直樹

(現代計画研究所)

 いろんなところを旅して、 色のことを想う。
 僕の好きな光と影の風景では、 色は脇役である。
 けれども、 だからこそ、 色には敏感である。
 ハッとする色に出会うときがある。
 ふりかえってみて、 しみじみと色を感じるときもある。
 色は、 地域に独自の感覚がある。
 色は、 人間の目が外から受ける刺激で、 その実体はそもそも色のない光である。
 空気や水蒸気の状況は、 場所によって異なり、 したがって場所と光の関係は濃い。
 場所とともに、 宗教や慣習、 歴史とのつながりをも想う。
 色は、 地域の風土、 歴史を表現し、 代表している。
 実際、 いろんなところで素敵な色に出会ったけれども、
 色といえば、 ミラノとバリ。
 まったく異なる、 場所だけれど……。
 日本に近いといわれるインドネシアの風景のなかで、
 そこには、 気候風土の違いから、 歴史や宗教の違いから、 日本と異なる色がある。
 色に思いをはせながら、 地球や人類のことを想う。
 目を閉じて、 目を開けて、 色を感じる。
 とっても、 幸せな気分になれる。

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