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コーランを学ぶ子供たち

鳴海邦碩

(大阪大学)

 コタグデは16世紀中ごろにイスラム王国であるマタラムの首都として成立し、 やがて都は他所に移されたが、 王朝の始祖の墓所がここに残った。 そんな経緯もあって、 このコタグデは熱心なイスラム教徒が住んでいることで知られている。
 写真はコタグデのコーランを教える学校のクラスの光景である。 イスラム教の教えからだと思うが、 クラスは男女が別々であった。 コーランを暗唱するコンクールがあるようで、 この学校は常に賞を総なめにしているという。
 以前、 昔のスマトラの子供の生活を描いた本を呼んだことがある。 スマトラでもこのような教育が熱心なのだが、 暗唱するだけでコーランの意味の分からないことへの疑問が書いてあった。 コーランは、 実は、 生活の規律のガイドラインのようなものなのだそうだ。 例えば、 水の無い砂漠で身を清めるためには砂を用いなさいとか、 そんなことが書いてあるという。
 そうした教えがどうして過激なイスラム教徒を生むのか、 屈託のない子供たちを見ながら思った。 それにしてもジャワのイスラムは、 ドライというよりウエットであると思う。

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