最後に、 では日本の都市はどうなのかを投げかけたいと思います。
おおざっぱに振り返ると、 ヨーロッパの都市は結局のところ旧アテネ憲章を受け入れてこなかったという気がします。 受け入れた部分に関しても、 今は後悔している。 その典型的なものが、 ストックホルムの都心部にある四角い建物が並んでいるネードレ・ノルマルム(Nedre Norrmalm)再開発地区でしょう。 ですから、 ある意味では懺悔録として新アテネ憲章が出てきたのかもしれません。
アメリカの都市は、 もともと旧アテネ憲章のような考え方でまちづくりをしてきました。 むしろ、 旧アテネ憲章の本家はアメリカだとも言えます。 しかし、 今はそれに対する反省の兆しが出てきているという気がします。
アジアの都市は、 今まさに旧アテネ憲章に沿ったまちづくりを実践しつつあると言えます。 反省の兆しはほとんど見えません。
そういう風に世界の都市を眺めたとき、 じゃあ日本の都市はどこまでがアジアで、 どこまでがアメリカなのか、 ヨーロッパなのかと考えてしまいます。 私自身にそれを応える能力はないのですが、 みなさんがそれを問われたらどう答えるでしょうか。
時間になりましたので、 これで終わりたいと思います。
3。 日本の都市は
アジアの都市なのか、 それとも…
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