民俗地理学から都市を語る「故郷の景観について」
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補足/
コンビニに見る現代人の居心地の良さ

森栗:

改行マーク討論に入る前に今の消費社会について補足します。

改行マークコンビニは徹底的にやろうとすると無人化するべきだという見方があります。 「大きな自動販売機」でいいのだというわけです。 ampmがこれを東京で実験的にやったのですが、 お客さんが誰も入ってこなかった。 なぜ駄目だったのかを調べて欲しいという依頼があり、 調べたことがあります。

改行マーク結論を言うと、 コンビニの店員は出来るだけ目立たない匿名の存在であるべきなのですが、 しかしながらコンビニに人間がいないと駄目だと言うことでした。 誰かが店内にいると雑誌も読みやすいけれど、 誰もいない店内はうろつきにくいのだそうです。

改行マーク店員の方も客が一人もいないときが一番不安だそうです。 ただし、 客が近くにいるといやだそうで、 遠くで雑誌を読んでいる状態が最高だそうです。

改行マークこれはどういうことか。 現代人は近くに寄りすぎてベタベタされるのは、 いやなんですね。 離れているけど人がいる、 そういう状態が安心できる。

改行マーク先ほどコミュニティという言葉が嫌いと言いましたが、 その言葉に限らず「縛られる」イメージの言葉に多くの人が拒否感を持つのはよく分かります。 そういうイメージではなく、 お互いが気持ちよく存在できる考え方なり配慮が欲しいのです。

改行マークところが現実には、 他人は全然見えない存在になってきている。 だから、 電車の中でパンを食べようが化粧をしようが勝手でしょ、 になっている。 もう少し、 格好良く、 他人の目が気になるような生き方や考え方がないものかなと思います。

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