パブリックを問う(1)
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 先ほど、 佐々木さんが「パブリックの諸相」についてお話されましたが、 その議論のなかで、 公共空間というと行政が用意してくれたもののように思われがちだが、 民有地でありながら公共空間というものがたくさんあるんじゃないか、 むしろそちらの方が重要なのではないかという話が出てきました。
 これはシーグラムビルです。 公開空地はマンハッタンから始まってアメリカそして日本へと広がってきたものですが、 高層棟の容積アップを認めてもらう見返りに公共空地を用意するというものです。 都市のなかの公共空間というと広場を思い浮かべるのですが、 現在の広場は周りをほとんど道路で囲まれてしまっていて、 街区の一つになっているんです。 そもそもヨーロッパの中世都市の広場は、 必ず建築で囲まれています。 その意味では、 ここは三方向は車道ですが、 これだけのアクティビティを持っている建築に一辺は接していますので、 大きな可能性があるのではないかと思いました。

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