伊東先生いかがですか。
伊東:
もうあんまりお話しすることもないですが、 今の都市が遊郭都市という言い方にはちょっと違うところがあると思います。 色町をポジティブに捉えた場合に、 色町にはお作法で色が成り立つということがあるわけです。 他者がいるとか、 道具を使うとか、 それこそ体の所作みたいなものがあります。 色町を通してみると、 モデルみたいなものがちょっとすかして見える感じがします。
それが近代恋愛になると個別化してしまって、 体も、 道具のような人工物もみんな切り離されてしまって、 それがみんな機能に集約されてしまうのです。 だから色里のお話しがそういった現状の問題点を逆照射する一つのモデルになって、 これからありうるべき私と他者や人工物との関係、 ひいては新しいコミュニティを考えていくうえでヒントになるかもしれないと思いました。
新しいコミュニティのヒント
伊東道生
鳴海:
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