平成17年4月28日(木)
平成17年4月28日(木)18時30分より、ぱるるプラザ京都6階会議室において、第1回女性技師同好会研修会が行われました。平日の夕方、また連休前にもかかわらず若い方からベテランの方まで幅広い層の方々が来て下さいました。参加人数14名。
講師として、NPO法人 J-POSH 事務局長 松田 寿美子さんにお越し頂きました。
『乳がんの現状とピンクリボン運動について』〜あなたとあなたの愛する人を守るために〜
乳がんは、早期発見されれば治癒する可能性が高い疾患ではあるが、日本における乳がん死亡率は減少傾向にない。マンモグラフィー検診は、乳がんの早期発見を可能にし、死亡率減少効果があるとされている。わが国の乳がん検診は、マンモグラフィー併用が40才代に引き下げられ、乳がん死亡者減少の為に準備が進められている。しかし、マンモグラフィー検診の受診率はまだまだ極めて低い。もちろん撮影装置の普及や、検診システムの精度の問題等も挙げられるが、「検診は受けましたか?受けましょうよ。」という周囲の働きかけも非常に重要であるという。参加技師に「医療の現場で働いていながら周囲の人、同僚や親姉妹、もしくは自分自身に乳がん検診を勧めたことはありますか?」と問いかけ、日ごろからマンモグラフィーの精度管理に携わっているならば尚更、周囲に受診を勧めてくださいと話された。
また日本では、乳腺専門の医療があることが浸透していないために、何か異常があっても乳腺外科や乳腺外来などにたどり着くのが遅れてしまうケースも少なくないと指摘された。世間の目を気にすることなく乳腺クリニックなどに気軽に行ける世の中にしなくてはと願い、ピンクリボン運動に励んでいらっしゃるのがとてもよく伝わってきました。NPO法人
J-POSHは、街頭でリーフレットを配布したり、ピンクリボングッズを販売したり、その収益でマンモグラフィー検診車を市町村に提供したり、また少しでも多くの方たちに乳がんの知識と乳がん検診の存在を知ってもらうために、全国各地で出張無料講演をされているそうです。こうした真剣な活動のお話を聴いているうちに、技師としてマンモグラフィーの精度管理、撮影技術を磨くのはもちろんのことだが、身近に出来る啓蒙活動も視野にいれていけたら、目に見える乳がん死亡率減少が期待できるかもしれないと感じました。乳がんによって悲しむ人々を減らすための方法は『マンモグラフィー検診を受診しましょう』と明解であった。
以上の内容をメインに、およそ2時間にわたり熱のこもった講演をして頂きました。その後は約30分間、仕事に対する悩みや疑問点についてフリーディスカッション形式で有意義に話し合いました。
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