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詩 集
しだれて…桜

内藤 惠子
Keiko Naito
                       風景の中にことばを紡いで                   
詩43篇、そのうちの3篇はドイツ語での訳詩
 
I  「作品 銅版画 黒」/デコポン/胡蝶蘭/"Malerei ist Poesie ohne Worte"/
II     落柿舎ーラインハルト・デールへ/ドイツ語訳・Rakushisya-Haim An Reinhard Döhl/           廬山寺/ドイツ語訳・Der Rozanji-Tempel/真蔵院/大賀はす         
III   水玉/恋歌/雲にのる/富士と煙突/遊ぶ/残響はバタンと/寂莫/遺影          
IV    武蔵野の記/小金井の風 /公園/曇天/おとずれて‥/萌ぎ/緑雨/好日
V  間/内と外/急ぐ‥なぜ/「環世界」/如是我聞/娘よ/酷暑にて候           
VI  求婚あそび/パチンと‥                             
VII  
しだれて…桜/ドイツ語訳・Trauernd‥ die Kirschblüte/紫あじさい/紫陽花/花泥棒/ 
         花だより/花舞/花姿/梔子/-美の味を-/シーダーローズ/
 

あとがき
ある画家は絵画を作ることは、思考と感情に一つのイメージを与えること、動機と意図は重要ではないと言う。詩人であれば、詩を書くことは思考と感情 に一つの言葉を与えることを、動機や意図はあまり意味はないということであろう。ある詩人は詩とは魂を言葉に乗せて表現することと言う。
いずれにしろ、日々心を掠めたことを、心が動かされたことを、そっと捉えて、内で成熟させ、言葉で詩にしているのであろう。
日頃何気なく詩を書いている。そして第一詩集を出してから8年ほどたつ。その間の足取りを纏めておきたいと思う。その間、何を感じ、何を考え、何を思ったか。その印、足跡である。



2024年12月15日 T.K氏
 御本の中でとても印象的だったのは、”シーダーローズ”。私の大好きな木、ヒマラヤ杉ということと平易な言葉でわかりやすかったです。
 Google で、”シーダーローズ”を見ると、少しの行程を経て、まるでバラの花のように見えるのですね。ちょっと感激しました。(略)

2024年12月13日 神尾加代子氏
  (略)四十六篇からなる詩群を七章に分けて、一篇一篇を掬いあげてではありませんが、万葉の歌に出てくる望郷や素朴な愛や日常を詠うに似て、それは人 間の心と心を結ぶ世界、人間の歓喜、悲哀の時空を確認し合い生きる途上にある「心」を語り続けて止まないと解釈致しました。特に四章目などに感じます。
 読み進むうちに言葉は決して記号ではない。言葉の奥底には人間の生の確認が秘められていて、いわば心の世界が存在し今生きて在ることへの問いかけが息づい ていると感じました。「大賀はす」「富士と煙突」などは読むというより眺めるという事実に突きあたりました。言葉のひとつひとつを見つめると何やら遠い。 ただ風景のように眺めてみる。すると言葉は目を通してのどへ素直に落ちてゆく。このような読み方もあるのかと新しい発見。収穫でした。
 「内と外」「環世界」にみる現代において語られる人間の可能性の問題がむしろ人間の自らへの静かな問いかけへと転換されてゆくのではないか、もう一度自 分の視線を人間の知性の原初に振り向かせる必要があるのではないか、もう一度自分の視線を人間の知性の原初に振り向かせる必要があるのではないか、との著者の誘いのように思いました。すべての作品が裏ごしされて視点の強さが詩句を鍛 えて、それが端正で清雅な詩空間を造形していると確信致しました。いずれにしても作品と鑑賞者の間には見慣れない距離があるように思います。それが互いに ゆるぎない強さを持ってひき合うから、ある種の浪漫がただよう気がします。
 本当に理知的で描写の手際の鮮やかさには感銘をおぼえます。(略)

2024年12月10日 石下典子氏(詩人)                                             (前略)「メシエ」の読者ですので、内藤先生のお作は長く拝読してまいりました。(略)内藤先生の詩は草稿の時点でドイツ語で書かれているのではと思うほど簡潔明快な詩風です。翻訳詩は ドイツ語圏で読まれるよう選ばれた経緯を思いました。お作「娘よ」で詩人がそうしてこられた道のりを思うと同時に、娘=女性たちであることを強く思いま す。「絵は詩です 言葉もなく」と訳すかどうか分かりませんが、ここには内藤先生の詩姿が込められていました。表題詩のしだれ桜の他にも「花だより」に多 くの桜品種が揃い、それぞれが目に浮かびます。(略)

2024年12月8日 斎藤健一「乾河」同人
 「たおやかな」「ひっそりと」「こんもりと」「しなやかに」「かろやかに」「すっぽりと」「細やかな」「ひそやかに」、そして「ひめやかに」。
 寄せる息苦しいまでの、ひとりの感覚や吐く息や。
 凡そ断じる如く、言葉が終連で固く、こわばることがあり、それを身体から離したら良いとわたしは思います。
 窓にむけるとみぞれがまっすぐに落ちています。「環世界」、愉快がふくれる。
 「桜はしだれ 牡丹は枯れる」落差とは異なる。何か音楽にちかい。「…老いが開く世界 一回限りの」。すがすがしいものだ。
 (略) 残響はバタンと」。かようなきっぱりとした表現はあぶないことも有りますが、奇妙に終行で価値を持ちます。ぐずぐずせぬような、はっきりさ。 わたしはわたしだ、と。(略)

2024年12月8 日 S.N.氏                                                      小金井の風を感じながら 1歩1歩過ぎ去った時間、残された時間、深呼吸して1歩1歩、故人の事、自身の事、唯一自分と向き合い素直になれる時間、作者の生活と繊細な感性が、切な くやさしい気持ちにさせてくれる様です。さくら色に染まる今度の季節、どんな感性の作品ができあがるのでしょう。
 生きていく事の意味、教えて! 内藤先生。

2024年12月8  日 M.I.氏
  詩集の中の「酷暑にて候」は今年の夏の暑さを思い出しました。第VII 部の作品は花がモチーフで、好きなのがありました。


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