作業の適期は3月から4月上旬、花芽や根が伸びだす直前。
基本的な植え方はフウランの水苔植えと同じです。ナゴランはより乾きが遅くなるように
木炭や竹炭を芯にすると調子良く育ちます。
今回は竹炭を芯にして中空を確保し、大きめの株を水苔で植える方法。
鉢底の穴は作業の最後にパイプを抜き取るために、広げておきます。塩ビのパイプを囲むように 竹炭を並べ、輪ゴムで仮止めします。使用している鉢は4号素焼き鉢。
以前は箱入りの竹炭をDIYなどでよく見かけましたが、最近入手しにくくなっています。 長さ10cmほどの竹炭があれば使いやすく、何かと重宝します。
今回使用したのは道の駅で購入した不揃いのもの。
竹炭の上に水苔を被せ、その上にナゴランを乗せます。根を均等に広げ、水苔の塊を包むようにします。
古い水苔は全て取り除いておきます。セッコクと異なり、フウランやナゴランは根が太く、本数も少ないので 手で簡単に作業ができます。爪楊枝や塗り箸の出番はありません。
数本束ねた水苔で根が見えなくなる程度に上から覆い、鉢に入れます。根の上から被せる水苔は 長いものを選り分けておくと作業がやり易くなります。
作業全体の流れはフウランの水苔植えと同じです。
参考にしてください。
全体を鉢に押し込みます。
長い水苔で形を整えた後、鉢底からパイプだけ抜きます。
もう少し低くてもよいです。 また、この株は花芽と新葉が伸び始めているので植え替えの最適期を過ぎています。
4号鉢であれば直径4cmほどの木炭を芯にすればバランスがいいですが、
少々重くなるので竹炭を寄せて組み、中空にします。
木炭を使う場合、備長炭は重くて細いものが多いので普通の切り炭で十分です。
植え替えは着生蘭栽培で一番手間の掛かる作業です。
しかしここでの作業を丁寧にやっておけば、その後の数年間は
管理が楽になります。
芯に木炭や竹炭を使用せず、中空にしても支障はありません。 この場合の植え方はフウランの水苔植えとおなじです。