chikurin


  Experience
No.08
明くる日の朝、何時頃か忘れましたが先生がニコニコして入って来られました。
「悪いとこは全部取ったのでもう大丈夫ですよ。
 手術も順調良く行ったので時間も通常通りでした。」と言いました。
私は「肩が痛い・・・」とやっとの事で言うと「長い時間腕を上げたりしていたからね。すぐに治りますよ。でもしばらくは腕は動かさないように・・・」とおっしゃいました。
「へえ、腕を上げていたのか・・・」と心の中で思いました。

しばらくして看護婦さんがやって来て胸に張ってあった物や管等を全部取ってくれたのでスッとました。
そしてベッドを少し上げてくれたので部屋がよく見えるようになりました。
そっと胸を見ると大きなガーゼがベタッと張ってありました。
胸の膨らみはなかったので「やっぱり・・・」と思いました。

後で夫が話したのですが手術中に先生が出て来て切り取った物を見せたそうです。
「ここが癌になっていた部分です。」と言った所は真っ黒になっていたそうです。
「脇もかなり大きいしこりだったので全部切り取る事にしました。脇の方は他の病気を見る為にすぐに検査に出しましたのでお見せする事はできません。」と言ってまた手術室へ入って行ったそうです。
私は手術の間先生の姿も見ていないので「はんまにあの先生が手術しはったん?」とバカな事を聞きました。
夫は「うん、あの先生やったで。」と当たり前のように言いました。
手術の最中は麻酔が効いていて何もわからないのは当たり前ですがせめて悪いとこを取った物は本人にも見せてほしかったなぁと今頃になって思います。

夕方、術後初めての食事の時は看護婦さんが食べ易いように細かくしてくれて左手でスプーンで食べました。
ご飯はおかゆになっていました。
トイレも部屋に付いているトイレへ行けるようになりました。
管は全部取れたはずなのにまだ右脇の下から1本管が出ていて先に袋が付いていました。
それは体の中から出ていて術後悪い液が溜まるのでそれを出るようにしてあるからしばらくは着けていなければいけないと言われました。
悪い液が溜まる袋には見えないように可愛い布袋が付けてありました。
歩く時はそれをぶら下げて歩かなければなりませんでした。
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