「竹の情報発表会」の開催
パネルディスカッション
現在、我が国の竹産業も高齢化が進み次世代の竹産業の担い手は減少している。
今回は、竹関係の研究者が将来竹関係に従事する若手を交えて、竹文化の現状と将来の進むべき方向を議論するとともに環境問題や竹の資源としての活用も考え、竹産業の維持・発展を探ることとなった。
大谷氏の司会進行により、最初に主催者として柴田昌三理事長から開会挨拶があり、引き続いて各パネラーは、自己紹介の後、個々人との竹との関わり合い、竹の技術や文化で興味を惹かれるもの、竹文化発展のために若手として支援してほしいこと、社会における理想的な竹の浪漫の場面などについてパワーポイントを活用して議論を行った。当日配布された資料を掲載することにより報告とする。
京都大学農学研究科森林科学専攻環境デザイン研究室 2017年卒。
修士論文テーマは「モウソウチクに関する光合成速度の日変化及び季節変化の特性解析」。
卒業後は会社員等をしながら、若手竹笹研究会(竹サロン)に2020年に参画。竹サロンでは毎月主にオンラインにて、竹に関するニュースやゲストとその取組みの紹介などを実施。個人では在野で門松に関する調査・研究を行っている。
森林総合研究所関西支所の研究員。
幼い頃より自宅裏山で遊びまわる生き物好きの少年 だった。
幼い頃から将来の夢は一貫して虫博士であったが、大学・大学院へと進学する中で、少し路線変更し、興味を持ったタケ類の生態を研究対象として選んだ。竹博士になった今(2021年、京大院・農学博士)、竹笹研究には終わりがないことをつくづく感じている。調査フィールドを全国各地へと広げ、暇があれば竹の花を探し廻ってもいる。最近の趣味は、各地の民俗資料館を巡り先人の暮らしや竹笹利用を見聞すること。
島根大学生物資源科学部農林生産学科農業経済学コースを2022年に卒業後、神戸大学大学院農学研究科食料共生システム学専攻農業農村経営学講座進学の現在修士2年。
学部時代の研究は「農村地域における竹林の現状及び今後の展望〜丹波篠山市を事例に〜」。
2022年4月〜2024年3月まで丹波篠山市地域おこし協力隊として、地域内の放置竹林を活用しての「竹林整備と竹の利活用を組み合わせた地域おこし活動」を展開。卒隊後は、公立農業高校の非常勤講師の傍ら、竹の資源化・価値化を目指し奮闘中である。
竹に特段関わることなく育ち、修士課程修了後2013年に化学メーカーに就職。
その後、富士竹類植物園を訪れて多様かつ美しい竹に出会ったことをきっかけに徐々に竹に魅せられる。
竹の研究者へのキャリアチェンジを目指して、2020年に会社を辞めて博士課程で竹の研究を開始。「モウソウチクのゲノム多様性に関する研究」で2023年博士号取得。現在国立遺伝学研究所研究員。今後研究を通して竹を深く理解すると共に、竹と共に心豊かで持続可能な社会づくりに貢献していきたいと考えている。
京都府長岡京市生まれ。
中学入学時に大阪府泉南市に転居し和歌山信愛中学校高等学校を卒業。
京都府立大学文学部歴史学科2022年卒。大学卒業後、京都伝統工芸大学校竹工芸専攻クリエイターコースに入学し現在3年次。
学校では基本的な編み方やひごの作り方、形を学び、3年次から茶道具の課題も制作している。個人的には、竹を用いた鞄のデザインや制作を行っている。