インドネシアの世界遺産
 
プランバナン寺院遺跡

プランバナン寺院は、ジャワ島中部にあるヒンズー寺院。9世紀半ばに建立され、往時は高さ約50メートルのシバ堂を中心に256もの寺院を擁したというが、そのほとんどが16世紀半ばの地震により瓦礫の山と化してしまった。復元作業が始まったのは1937年だが、いわば何百年も放置された巨大にして膨大な立体ジグソーパズル。想像するだけも気が遠くなる思いがする。
「ユネスコ世界遺産リスト」への登録とは、単なる飾りや勲章ではなく、その登録物件が危機にさらされている場合、保全のため国境を越えた援助を推進しようという取り組みであり、とりわけ途上国においては大きな意味をもっている。

『イヤイヤ訪ねた世界遺産だったけど』
第2章「宗教のかたちと民族のかたち」より