コーヒー相場のサヤ

Spread in Coffee Markets

 

■ データ

東京穀物取引所に上場されている99年1月18日から同年11月26日までの2000年1月限ロブスタ・コーヒーとアラビカ・コーヒーの終値を使った。

 

■ヒストグラム分析

正規分布とは何か」を使って価格とサヤを分析した。

 

◎ ロブスタ・コーヒー

 

◎ アラビカ・コーヒー

 

◎ サヤ(the spread)

サヤ=アラビカ − ロブスタ

とした。

 

■ 相関・回帰分析

=ロブスタ

=アラビカ

とし、回帰式

=A・+ B

によって、「正規分布とは何か」を使って相関分析を行った。

 

結果:

括弧内の数値は傾きの95%信頼区間で、は相関係数である。

 

◎ 価格による回帰式

Y = 0.965X + 1520.7

(0.936, 0.993)

R = 0.979

 

◎ リターンによる回帰式

Y = 0.859X - 0.00002

(0.772, 0.946)

R = 0.816

 

■ 結論

価格を変数として相関・回帰した結果によると、97.9%ときわめて高い相関が出た。ところが、リターンを変数とすると、相関は81.6%にダウン。

したがって、アラビカとロブスタで異銘柄同限月のサヤ取りを行うのは、危険である。

また、5000円以上の大きく拡大したサヤであるが、ここで使用したデータの期間で判断すると、アノマリー(異常)と思える。拡大傾向を分析する必要がある。

そこで、「さや取り一発」を使って、サヤの拡大傾向を分析した。

データは9月27日をDay=1とし、12月3日のDay=47までを使った。

Day=48は12月6日になるので、この日の95%信頼区間(予測レンジ)を求め、このレンジから大きくずれ始める傾向が出たならば、サヤの動きが拡大から縮小へ向かい始める「転換時期」と考えた。

また、12月に入ってからのサヤをみると、これまでのトレンド曲線を下回る傾向が出ている。したがって、そろそろ「転換時期」ではないだろうか。


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