フロッピーケース式加速度計を用いた加速度の測定


京都教育大学付属高等学校の川村先生考案のフロッピーケースを用いた加速度計を 用いて列車と回転板の加速度を測定した。

0.加速度計の作り方・使い方
まず初めにフロッピーケースをボンドを用いて完全に密閉させる。 その後、注射器等を用いて絵の具等で着色した水を半分までいれる。 透明のシール、セロハンテープを水面を覆うようにはる。 水面の高さが分かるように印を打っておく。
列車等の加速度運動するものに乗り込む。加速すれば水面がわずかに傾く 。このとき再びこの傾きが分かるように印を打つ。
このわずかな傾きを測定し列車の加速度を測定する。


1.地下鉄東西線(京都)に乗り二条駅〜二条城前駅,二条城前駅〜烏丸御池駅間の 列車の加速度を測定した。


  停車中       発車直後        減速中   発車直後     減速中

列車の加速度は水面の傾きを測定し、加速度a=9.8*tanθで求めた。
項目 二条駅発車直後 二条城前駅着前 二条城前駅発車直後 烏丸御池駅着前
tanθ 0.070 0.057 0.0642 0.0785
加速度   0.70m/s^2 -0.56m/s^2 0.63m/s^2 -0.77m/s^2
列車の加速度の大きさは加速や減速の時に1.0 m/s^2(0.1G 重力加速度の1/10)より小さい事が分かった。これでも十分加速や減速の時に加速度は体感できた。

2.回転板で等速円運動の加速度を測定した。



(1)おもりの鉛直方向からの傾きで加速度を測定した。
加速度はa=9.8*tanθで求めた。
場所 最も左端 左から2つ目 左から3つ目
傾き tanθ 0.25 0.20 0.12
加速度 2.5m/s^2 2.0m/s^2 1.2m/s^2

(2)中心からおもりの重心までの水平距離rを測定し、等速円運動の加速度の式 a=rω^2より求めた。 回転板の周期T=1.937s
水平距離 r=0.27m r=0.18m r=0.08m
加速度 2.8m/s^2 1.9m/s^2 0.84m/s^2



フッロピーケース式加速度計による測定(円板の周期T=1.926 S)
(3)加速度は水面の傾きを測定し、加速度a=9.8*tanθで求めた。
場 所 赤の中心地点 緑の中心地点
加速度 1.8m/s^2 0.85m/s^2
(4)中心からおもりの重心までの水平距離rを測定し、 等速円運動の加速度の式 a=rω^2より求めた。 回転板の周期T=1.926s
場 所 赤の中心地点 緑の中心地点
半径 r=0.197m r=0.092m
加速度 2.1m/s^2 0.98m/s^2
(3)と(4)の各々でほぼ近い値となっている。



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