ユスリカの幼虫のだ液腺染色体
ユスリカの幼虫(アカムシ)のだ液腺染色体 平成11年11月22日
ピンセットで頭をつまみ、えつき針で第5節を押さえてから頭を引っ張ります。うまくいけば、だ液腺が出てきます。写真のようにだ液腺は透明です。(だ液腺を探すコツです)
染色体の数が数えられるいいプレパラーとが見つかったので紹介します。
プレパラート製作者は
朱雀正応、長澤あゆみさんです。
このユスリカの幼虫のだ液腺染色体の本数は3本であることが確認できました。
この実験を何回か行っていますが、染色体が重なってしまい、こんなに染色体の本数が数えられるのにはお目にかかっていません。とても貴重な写真です。
ふつうの染色体は、長さが3μm(3/1000 mm)程度です。ところが、ショウジョウバエやユスリカの幼虫のだ液腺染色体は、普通の200倍(0.6
mm)の大きさがあります。また、各相同染色体は、間期の細胞でありながら2本ずつ対合しているので、染色体数は体細胞の半分になっています。ユスリカの体細胞の染色体数は6本または8本である。
教科書 生物TB(啓林館)より
上記の通りユスリカの幼虫のだ液腺染色体は巨大であるためこのように観察できます。また、普通は細胞分裂しているときでないと染色体はみれませんが、だ液腺染色体はいつでも見ることができます。