キリストの福音



ひとりの人がすべての人のために死んだという出来事こそ、
キリストの福音なのです。
しかし、
この日本では、キリストの福音は、
ほとんど知られていないと言っていいでしょう。
キリスト教の教会ですら、
福音について解き明かす機会の少ないのが現実なのです。
キリストの福音は、
人の価値観や人生観を大きく転換させるものです。
自分の義ではなく、
自分の思い通りになることを求めるのではなく、
神の義に従うことを求めるものなのです。
神を自分の主権者とし、
今までの自分の生き方を悔い改め、
神の言葉に聞き従うことを求めるのです。
聖書・バイブルは次のように語っています。

「兄弟たち。私は今、あなたがたに福音を知らせましょう。
これは、私があなたがたに宣べ伝えたもので、
あなたがたが受け入れ、
また、それによって立っている福音です。
また、もしあなたがたがよく考えもしないで信じたのでないなら、
私の宣べ伝えたこの福音のことばをしっかりと保っていれば、
この福音によって救われるのです。
私があなたがたに最も大切なこととして伝えたのは、 私も受けたことであって、次のことです。
キリストは、聖書の示すとおりに、
私たちの罪のために死なれたこと、
また、葬られたこと、
また、聖書に従って三日目によみがえられたこと、」

 (新約聖書・コリントの信徒への第一の手紙・15章1〜4節・新改訳聖書)

イエス・キリストの死と葬りと三日の後に死人のうちから復活されたという出来事が
キリストの福音の内容ということになります。
もちろん、イエス・キリストの出来事には、
イエスの誕生も含まれています。
ここで注意しなければならないのは、
”聖書に書いてあるとおりに、私たちの罪のために死なれた”と語っていることです。
イエス・キリストの十字架の死による贖いのわざ(あがないのわざ)という出来事のことです。
日本のクリスマスは、サンタさんのお祭りの様子です。
キリストのキも出てこないクリスマスです。
クリスマスとは、神のひとり子イエス・キリストが、
メシア・救い主として、
神であるにもかかわらず人としてこの世界に生まれ来られたという救世主・メシアの誕生なのです。
イエスの生と死が、
イエス・キリストの死と葬りと復活という出来事が、
どうして、なぜ、キリストの福音の内容なのでしょうか・・・・。
キリストの誕生と死と葬りと復活という出来事は、
創造主なる神の、私たち人間をも創造された神の、
究極の態度の決定と決断ということになります。
神がイエス・キリストの生と死と復活において備えてくださった、
罪の支配からの救いということになります。
罪の支配から・・・。
キリストの死が、私たちの救いをもたらすのです。
イエス・キリストの十字架による死が・・・。
罪と死との支配の中にある私たちを解き放ち、
まことの自由と永遠の命を与えるために・・・・・。
福音には、聖書には、人間の罪について、その多くを語っています。
人の罪というものを考えなければキリストの福音は意味を失います。
神のひとり子・救い主・キリストがこの世界に生まれ来られたということは、
神の目から見て、この世界が堕落していることを意味しているのです。
私たちが罪の支配の中にあると・・・・だから。
自分は罪など犯していないという人があるとすれば、
福音は意味を持たなくなります。
聖書・バイブルは人間の罪について、
その多くを当然のように費やしています。
すべての人には罪があると、
すべての人には、生まれながらに負っている罪があると、
私たちの思いや言葉や行為や行動の背景に罪があるのだと。
そうでなければキリストの福音は意味を失いますし、
キリストが十字架に死ぬことによって、
私たちを罪と死との支配から解き放ったという出来事の意味は失われるのです。


北白川 スー

関連記事・「イエス・キリストの十字架」

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Wrote up on December 20, 2012.