キリストの教会はカルチャーではなく、神を礼拝するところなのです



一般の人たちや、教会のまわりに住んでおられる未信者の人たちが、
教会やキリスト教や聖書・バイブルに関心や興味があっても、
それ自体を成り立たせている一番大事なことがら、根本をなすものを、
それがなければ、そのもの自体が成立しない事柄について知らされていないなら・・。

一般の人たちが、教会をまわりから見たとき、
信者さんや信徒さんたちの姿をかいま見たとき、
平日は仕事や家事や子育てに忙しく働き、
日曜や祝祭日や仕事の休みの日ともなれば、
家族ともはなれて、必ず教会に居るものだと、
教会活動に熱心で、教会に時間を取られて大変だというように見えるなら、

”キリストの教会というものを成り立たせている根本的なことがら ”を、
知らされていない人たちにとって、
教会はどのように写っているのでしょうか。

罪について、罪の赦しについて、救いについて語られず。
キリストの福音が語られず、イエス・キリストの十字架の出来事が語られず、
イエス・キリストの十字架の死による”あがないのわざ ”という出来事が語られず、
教会の行事や活動が強調されているのが、日本の教会の現実だとしたら。
そのような教会を外から見れば、
当然のように、そこに見えるのは教会の内々の人間関係なのです。

どうでしょうか、キリスト教や聖書・バイブルやゴスペルに関心や興味があっても、
教会の内々の人間関係をかいま見ることによって、
その中へ身を置くことへの覚悟を強いるようなら、
受け入れられたいのに受け入れられることを戸惑わせるなら・・・・。
これが日本のキリスト教をとりまく実際の事情なのかもしれません。

イエスは、次のように語っています。
「そこで、わたしのこれらの言葉を聞いて行う者は皆、
岩の上に自分の家を建てた賢い人に似ている。」

(新約聖書・マタイによる福音書・7章24節・新共同訳聖書)

ここで強調されているのは、まぎれもなく、
まずはイエス・キリストの言葉を聞くことです。
行為や行動が先にあるのではありません。
教会の行事や活動が強調されているように見える日本の教会事情ですが、
キリストへの信仰は、まず聞くことから始まるのです。

「実に、信仰は聞くことにより、
しかも、キリストの言葉を聞くことによって始まるのです。」

(新約聖書・ローマの信徒へのパウロの手紙・10章17節・新共同訳聖書)

キリストの言葉は、何を意味しているのでしょうか。
キリストの弟子であるパウロは次のように語っています。

「福音は、信じる者すべてに救いをもたらす神の力だからです。
福音には、神の義が啓示されていますが、
それは、初めから終わりまで信仰を通して実現されるのです。
『正しい者は信仰によって生きる』と書いてあるとおりです。」

(新約聖書・ローマの信徒へのパウロの手紙・1章16~17節・新共同訳聖書)

「 『主の名を呼び求める者はだれでも救われる』のです。
ところで、信じたことのない方を、どうして呼び求められよう。
聞いたことのない方を、どうして信じられよう。
また、宣べ伝える人がなければ、どうして聞くことができよう。」

(新約聖書・ローマの信徒へのパウロの手紙・10章13~14節・新共同訳聖書)

教会は、まぎれもなく ”神の啓示 ”が語られるところであり、
また、それを聞くところなのです。
それによって成り立っているのです。
人間が神に聞くというひとつの事によって成り立っているのです。
決して、カルチャーでもコンサートホールでも結婚式場でもありません。
単なる建物でも装置でも施設でもありません。

ただ神の恵みが主権的行為としてだけ、根源的においてだけ、
神の恵みが礼拝されるところなのです。

すなわち、くりかえしくりかえし、
イエス・キリストの十字架の死によるあがないのわざという出来事が語られるところであり、
ひとりの人がすべての人のために死んだという出来事が・・・、
またその出来事を、くりかえしくりかえし聞くところなのです。

福音が聞かれないところでは、信仰も生まれるはずがないのです。

私たちは、その出来事が私たちにとって何を意味しているのか、
いつもはっきりと理解できるわけではないからです。
1度や2度、キリストの出来事を聞いても、多くの人は気持ちを動かされるわけではない。
だから、聞き手に大きな感動を与え、共鳴を引き出すような、
聞く者の心を動かされるほどの、インパクトのある、
イエス・キリストの十字架の出来事が、
くりかえしくりかえし語られなければならないのです。

クリスチャンたちよ、キリストにあって結びあわされていることを忘れないでください。
決して人間関係によって結びあわされているのではありません。
イエス・キリストの十字架の出来事という神の恵みによって
結び合わされていることを忘れないでください。


北白川 スー

関連記事・「教会風景」

表紙にもどります。

アーカイブスへ。


http://web.kyoto-inet.or.jp/people/s-ktsrkw/
su-kitashirakawa Official Website
Wrote up on August 10, 2008.