教会と言えども人間の集まりです



日本のクリスチャン人口は全人口の1パーセントにもとどきません。
ギャラップの調査によれば、6パーセントという数字も示されています。
これは、信仰を持ったものの何らかの理由で教会をはなれてしまった人たちの多さを示しています。
信仰を持った者であっても、
暮らしの中で引き起こされてくる差し迫った問題に、
どうしてよいのか分からず悩んでいる人もいます。
多くの場合、それは人間関係であったり経済的な問題であったりします。

キリスト教信仰のバイブルである聖書は次のように語っています。
「どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。
何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。
そうすれば、あらゆる人知を超える神の平和が、
あなたがたの心と考えとをキリスト・イエスによって守るでしょう。」

(新約聖書・ピリピ人への手紙・4章6〜7節・新共同訳聖書)

難しいときこそ、心を落ち着かせて、心を静めて、神に祈り、
聖書の言葉に耳をかたむけるようにと求めています。

心がさわぎ不安なときこそ、神に向き合い神に聞く耳を持たなければならないのです。
しかし、クリスチャンといえども人間です、弱いものです。
キリスト教の教え・「教理、教義」・に疑問を抱いて教会を離れるというケースはまずは少なく、
教会と言えども人間の集まりです、完全ではありません、色々と人間関係があります。
たいていの場合は、人間関係に気まずい思いをして教会を離れることが多いようです。
キリスト教の教え・教理や教義をしっかり理解してから信仰を持つというケースは、
まず少ないことでしょう。
日本人にとって、キリストへの信仰というものを、
まがりなりにも受け入れるとなると、それは大変なことなのです。
しっかりした信仰を持てないまま、
人間関係に振りまわされれば、教会に行くのもいやになります。

聖書・バイブルは、次のように語っています。
「十字架の言葉は、滅んで行く者にとっては愚かなものですが、
わたしたち救われる者には神の力です。
それは、こう書いてあるからです。
『わたしは知恵ある者の知恵を滅ぼし、賢い者の賢さを意味のないものにする。』」

(新約聖書・コリント人への第1の手紙・1章18〜19節・新共同訳聖書)
『』の言葉は、(旧約聖書・イザヤ書29章14節)

教会で語られる、キリストの十字架のメッセージは、
キリスト教に関心のない人にとっては、
何をたわけたことを、何をばかげたことを言っていると思われていることでしょう。
しかし、キリストを受け入れ信仰を持った者にとっては、
つまりキリストによって心の平安を、
神との平和をもっている者にとっては、心づよいものなのです。

聖書・バイブルは続けて語ります。
「世は自分の知恵で神を知ることはできませんでした。
それは神の知恵にかなっています。
そこで神は、宣教という愚かな手段によって信じる者を救おうと、お考えになったのです。」

(新約聖書・コリント人への第1の手紙・1章21節・新共同訳聖書)

神は、人間の知恵が当てにならないものであることを示されたのです。
それは、”知恵によってでは神を知ることができない ”ところに示されているのです。
これこそ神の知恵なのです。

人というものは、人の言葉だけを信じるという性質があります。
人の言葉が気になりますし、影響も受けますし、傷つきもします。
しかし、神はその性質をもちいて、
神から見れば、実に愚かとしか言えない方法によって、
人を救おうとしておられるのです。それが福音宣教といわれるものです。

日本人は、聖書の言葉には見向きもしません。
しかし、こと人間の言葉には引きつけられるものです。
テレビでも雑誌でもそうです。
実に多くの、人をひきつける言葉で満ちています。

教会でもそうです、聖書・バイブルの言葉をしっかりつかんで、
キリストへの信仰を保ち続けることは大変なのです。
少しでも聖書・バイブルの言葉から目をそらせば、
つい人間の言葉に振り回されてしまうのですから。
それが、日本人の性質とでもいうものでしょうか。
軽々しい安っぽい人間的な言葉で満ちている社会ですから。
しかし、それが大きな影響力を持っているのです。

一時的なものや目に見えるものに振り回されるのが人間なのです。
しかし、目には見えないものにこそ真実を射るものが隠されているとしたら・・・。
日本人の誰もが、父なる神が、”そばに”すぐ近くにおられるとは信じないでしょう。
人間関係に気まずい思いをして教会をはなれてしまった方は、
はたして”父なる神と共にある ”という感覚に満たされていたでしょうか。

ゆるぎない十字架の言葉を握って人生を歩みたいものです。


北白川 スー

関連記事・「教会風景」

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Wrote up on December 27, 2006.