少数派に甘んじているキリスト教



 日本のキリスト教の教会の礼拝に集まっている人たちは、

 わずかに、全人口の1パーセントたらずなのです。

 日本のキリスト教は、長年にわたって少数派に甘んじています。

 日本の教会が、

 いまだに救われていない日本のすべての人たちにたいしてイエス・キリストの十字架の死による贖いのわざ(あがないのわざ)という出来事を伝えなければ、

 その出来事を聞いて初めて、

 キリストへの信仰のとびらが開かれるのです。

 イエス・キリストの十字架の死による贖いのわざ(あがないのわざ)というテーマと、

 救いというテーマは、切っても切れない関係にあります。

 贖われなくては救いはない・・・・・。

 このイエスの十字架の出来事、

 すなわち、ひとりの人がすべての人のために死んだという出来事の解き明かしがなければ、

 信仰は、何も始まらないのです。

 少数派に甘んじ、今後とも、それでいいのなら、何もしなくていいでしょう。

 しかし、イエス・キリストは、そのようには語ってはいません。


 「 全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい。

 信じて洗礼を受ける者は救われるが、

 信じない者は滅びの宣告を受ける。」

(新約聖書・マルコによる福音書・16章15〜16節・新共同訳聖書)


 全世界に出て行って、すべての造られた者に、

 福音を宣べ伝えよと。

 キリストを信じて洗礼を受ける者は、救われ、

 信じない者は罪に定められると。

 やがて来る、必ず来る世界の終わりの時、

 それは神の怒りの裁きの時なのです。

 キリストを信じた者は天国へ、

 信じなかった者は地獄へと・・・・。

 開かれた希望に満ちた未来を信じるのか、

 それとも滅びへの道を選ぶのか、

 キリスト教の教えは、とても深刻で、

 重大な決意や決断を求める、

 いいかげんに扱ってはならないシリアスなものなのです。

 選択の結果が1パーセントなら・・・・。

 いいえ、まったくと言っていいほど答えを出していない人たちが多すぎるのが・・・、

 この日本の現状なのです。

 いいえ、答えを出すことも、

 出さないこともできない状態に日本はあると言えます。

 判断の材料としての、

 イエス・キリストの誕生と死と葬りと復活という出来事が、

 知られて広く行きわたるように、

 解き明かされていないからです。

 キリストすなわち救い主が、

 この世界に生まれたということは、

 この世界が、この世界を造られた創造主なる神の目から見て、

 堕落している証拠なのです。

 被造物としての人間が罪の中をさ迷い歩いていて、

 逃げることも救われることもできない状態でなかったなら、

 救い主・キリストがこの世界に生まれる必要などないのですから。

 差し出された救いの手をつかむのか、

 それとも無視するかによって未来は決定します。

 天国か地獄か・・・・。


 「 すなわち、神はキリストにおいて世をご自分に和解させ、

 その罪過の責任をこれに負わせることをしないで、

 わたしたちに和解の福音をゆだねられたのである。」

 (新約聖書・コリントの信徒への第2の手紙・5章19節・口語訳聖書)


 神との和解の福音こそ、

 創造主なる神と、被造物としての人間との和解・・・・。

 神と和解しなければならないほど人間は罪深い存在なのです。

 だから、


 「 神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。

 独り子を信じる者が一人も滅びないで、

 永遠の命を得るためである。

 神が御子を世に遣わされたのは、

 世を裁くためではなく、

 御子によって世が救われるためである。」

 (新約聖書・ヨハネによる福音書・3章16〜17節・新共同訳聖書)


 何からの救いなのか、

 どうして救われなければならないのか・・・・。

 何からの救いなのか明確に語られなくては、

 救いについての正確な認識と理解はできません。

 救いとは、神の怒りの裁きからの救いなのです。

 私は罪など犯してはいないと主張するなら、

 イエス・キリストの十字架の死は意味を持たなくなります。


 「 人は皆、罪を犯して神の栄光を受けられなくなっていますが、

 ただキリスト・イエスによる贖いの業を通して、

 神の恵みにより無償で義とされるのです。」

 (新約聖書・ローマの信徒への手紙・3章23〜24節・新共同訳聖書)


北白川 スー

関連記事・「イエス・キリストの十字架」

表紙にもどります。

アーカイブスへ。


http://web.kyoto-inet.or.jp/people/s-ktsrkw/
Wrote up on September 11, 2012.