イエス・キリストが誰なのかを知らない日本

　日本人はキリストが誰であるのかを知らないし、知らされていない。

　私たちにとってどのような存在なのかを知らされていないし、知らない。

　それが正直な感想だろう。

　キリストとは、すなわちメシア・救世主のことです。

　さ迷い、混乱の中にあるすべての人間のために、

　この世界を造られた絶対唯一の神が、

　私たちを救うために、そのひとり子イエス・キリストを、

　人としてこの世界に生まれさせになった・・・・・。

　救世主・メシアであるイエス・キリストがこの世界に生まれたということは、

　神の目から見て、この世界は堕落していることをあらわしているわけです。

　私たち人間が、心を失い、欲に満ちた生活をしていることをあらわしています。

　私たち人間が逃げることも救われることもできない状態でなかったなら、救世主であるキリストが生まれる来る必要などなかったのですから。

　「 キリストは、神の御姿であられる方なのに、神のあり方を捨てることができないとは考えないで、

　 ご自分を無にして、仕える者の姿をとり、人間と同じようになられたのです。

　 キリストは人としての性質をもって現われ、自分を卑しくし、死にまで従い、実に十字架の死にまでも従われたのです。」

　 　（新約聖書・ピリピの信徒へのパウロの手紙・２章６〜８節・新改訳聖書）

　私たち人間が欲にまみれ、人間としての道を踏み外しているからと言って、

　キリスト教は、事の善悪や、人間としてのあり方や、人の道を説いているのではありません。

　悪い社会環境を正そうとしているのではありません。

　決して人間の正当性を言っているのではありません。

　人間は、汚れのない状態で生まれてきて、

　社会の悪い環境によって道を踏み外すのだと言っているのではありません。

　また、すべての人間は正しく道理にあっているなどと言っているのではありません。

　すべての人が罪の下にあるのです。

　その状態を、「原罪」・オリジナル・シン・と言います。

　ときどき罪を犯すから罪深いのではなく、

　つねに罪深いから、ときどき罪を犯すのです。

　人間の具体的な思いや言葉や行為に原因があるのではなく、

　もっと根の深いところにあるものを言っているのです。

　「義人はいない。ひとりもいない。

　悟りのある人はいない。

　神を求める人はいない。

　すべての人が迷い出て、みな、ともに無益な者となった。

　善を行なう人はいない。ひとりもいない。」

　（新約聖書・ローマの信徒へのパウロの手紙・３章１０〜１２節・新改訳聖書）

　そのような状態から救い出されるには、

　ただイエス・キリストを信頼すること、

　イエス・キリストへの信仰しか道は残されていないと言っているのです。

　「人が義と認められるのは、

　律法の行ないによるのではなく、

　信仰によるというのが、私たちの考えです。」

　（新約聖書・ローマの信徒へのパウロの手紙・３章２８節・新改訳聖書）