再び、福音とは何ぞや
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クリスチャンとして日々の暮らしの中で聞こえてくる、
”福音・フクイン ”と言うひびきの意味が、
どうも、聖書・バイブルが語っている福音とは、
また別物として理解されているように思わされるときが多いようです。
キリスト教の空気の中にあっても、
一般社会の判断であっても・・・。
「わたしは福音を恥としない。
それは、ユダヤ人をはじめ、ギリシヤ人にも、
すべて信じる者に、
救を得させる神の力である。」
(新約聖書・ローマの信徒への手紙・1章16節・口語訳聖書)
聖書・バイブルが言うところの福音とは、
まぎれもなく、
イエス・キリストの十字架の死による贖いのわざ(あがないのわざ)という出来事に他ありません。
ひとりの人がすべての人のために死んだという出来事です。
神がそのひとり子イエスに、
すべての人の罪を背負わせ、
十字架刑に従わせ、
そのイエスの上に神の怒りの刃を下されたという・・・。
命をもって罪の代価を支払わせたという・・・。
それがイエス・キリストの十字架の死による贖罪の出来事です。
それは、
この世界を創造された、人間をも創られた創造主なる神の、
究極的な選択と態度の決定という・・・。
神の啓示の出来事なのです。
すべての人の罪とは、
私たちが生まれながらに負っている罪のこと、
本性的な罪のことです。
最初の人間アダムが創造主なる神に背いて、
取って食べることを禁じられていた善悪の知識の木から取って食べたため、
神の専権事項であるところのものを自分のものとしたため、
神の怒りを買ってしまったのです。
それ以来すべての人間は罪人とされ、
この罪を ”原罪・ゲンザイ ”と言います。
人の生には死が入り、地は呪われ、
人は労苦して人生を歩まなければならなくなったのです。
すべての人の人生は、原罪によって支配されているのです。
原罪が原因となって、
思いや言葉や行為や行動に影響を与え、
自分にたいして、人にたいして、神にたいして罪を犯し続けているのです。
私たちが、ときどき罪を犯すから罪深いのではなく、
常に罪深いから、常に罪を犯してしまうのです。
それが現実の私たちの姿なのです。
社会の中で現実に起きているさまざまな出来事のそもそもの原因なのです。
だれ一人として、神の前で正しい者はいません。
「次のように書いてあるとおりです。
正しい者はいない。一人もいない。
悟る者もなく、神を探し求める者もいない。
皆迷い、だれもかれも役に立たない者となった。
善を行う者はいない。
ただの一人もいない。」
(新約聖書・ローマの信徒への手紙・3章10〜12節・新共同訳聖書)
神のひとり子イエスが救い主・キリストとしてこの世界に生まれ来られたということは、
神の目から見て、
この世界が救いようのない堕落した世界であることを明らかにしているのです。
私たちが罪の中から、
救われることも逃げだすこともできない状態でなかったなら、
キリスト・救い主がこの世界に生まれ来る必要などないのですから。
では ”救い ”とは何でしょうか。
救いとは、この堕落した世界から救いだされることでしようか。
堕落した世界は世界の終わりのときまで堕落した世界であり続けます。
必ずやってくる世界の終末のとき、
神への罪・原罪には、神の裁きが待っています。
生きている人も、かつて生きていた人も、
神の裁きの座に立たなければならないのです。
「なぜなら、わたしたちは皆、キリストの裁きの座の前に立ち、
善であれ悪であれ、
めいめい体を住みかとしていたときに行ったことに応じて、
報いを受けねばならないからです。」
(新約聖書・コリントの信徒への第2の手紙・5章10節・新共同訳聖書)
救いとは、神の怒りの裁きからの救いなのです。
「では、どう言っていますか。
みことばはあなたの近くにある。
あなたの口にあり、あなたの心にある。
これは私たちの宣べ伝えている信仰のことばのことです。
なぜなら、もしあなたの口でイエスを主と告白し、
あなたの心で神はイエスを死者の中からよみがえらせてくださったと信じるなら、
あなたは救われるからです。
人は心に信じて義と認められ、
口で告白して救われるのです。」
(新約聖書・ローマの信徒への手紙・10章8〜10節・新改訳聖書)
私たちは、だれひとりの例外もなく罪人であること。
罪人のままでは、神の裁きにより地獄へと落とされること。
私たちの罪をご自身の命をもって贖って(あがなって)くださった、
イエス・キリストを自分の主人として無条件で承認することによって、
神の裁きから救われるのです。
この救いへの希望によって、
私たちの人生は支えられるのです。
少々荒っぽい説明になりましたが、
キリストの福音について、
キリスト教の教会において正確に解き明かされることが、
日本の救いにつながると確信しています。
北白川 スー
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/s-ktsrkw/
Wrote up on January 27, 2013.