キリストにより救われた喜び・罪をゆるされた喜び・・


 教会の礼拝に集まっている人たちの表情は、どういうわけか暗い・・・。

 感謝と喜びとに満ちあふれた表情など見受けられないクリスチャンたち・・。

 クリスチャンは、救われたとか、罪をゆるされたとか言われるけれど、

 その罪とは、何かの法律や規則に反したことであったり、人間倫理に反したことであったり、

 昨日の交通違反かもしれない、若かりしころに人知れず犯した道徳に反した罪かもしれない・・・・。

 心に引っかかっている過ちかもしれない・・・。

 背負っている経済的な負債なのかもしれない・・・。

 それらが今だに解決していないから、心の整理がついていないためか、

 だから重苦しい表情なのだろうか・・。

 救いとか解放とかいうものにはほど遠いのだろうか。

 しかし、ここで言う罪とは、そういう意味のものではない、

 もっと根の深いもの、それらの具体的な行為よりも、さらに根の深いところにあるものを言っているのです。

 私たちのあらゆる行為や行動のもとになっているもの、

 行為や行動の原因となっているものを言っているのです。


 私たちはときどき罪を犯すから罪深いのではなく、

 常に、本性的に、生まれながらに罪深いから、さまざまな過ちを犯すのです。

 だから今もこれからも罪を犯す危険性に満ちあふれているのです。

 しかし、これから犯すであろう罪も、ゆるされるのです。

 いや、罪を犯さなくなるかもしれません。


 それには、新しく生まれ変わることが求められるのです。

 イエス・キリストは言っています。


 イエスは答えて言われた。

 「まことに、まことに、あなたに告げます。

 人は、新しく生まれなければ、神の国を見ることはできません。」

 「まことに、まことに、あなたに告げます。

 人は、水と御霊によって生まれなければ、神の国にはいることができません。

 肉によって生まれた者は肉です。御霊によって生まれた者は霊です。」

 (新約聖書・ヨハネによる福音書・3章3、5、6節・新改訳聖書)


 私たちは生まれながらに背負っている罪深さという本性があります。

 それを「原罪」と言います。

 キリスト教の基本的な考えは、

 人は、自分の持っている知恵や努力などによっては、

 自分を救うことも、改心することもできないのです。

 この世界を造られた、私たち人間をも造られた父なる神のあわれみに、

 力を頼りにしなければ、

 神の力を放すまいと、神に依存しなれば、

 生きている可能性を、神をよりどころにして生きることをしなければ、

 本性的な罪深さからは、解放されないし救われもしないのです。 

 それが神にたいする信頼であり信仰なのです。

 イエス・キリストを信じ、

 イエス・キリストの十字架の出来事を信じた者は、

 イエス・キリストが十字架にかかり死にわたされ、葬られ、三日の後に死人から復活したという出来事を信じる者は、

 神への信頼を勝ち得るのです。

 それが救いです。

 命です。

 神への信頼を勝ち得た者は、

 救われた者は、

 喜びと感謝に、心おどらせるはずなのです。


 感謝と喜びのない人は、今だに自分の思いや考えにこだわっているからなのかもしれません。

 求められているのは方向転換であるにもかかわらず・・・・。


 イエス・キリストは罪人をゆるされたように、

 あなたの罪をもゆるしてくださるのです。

 ただし、イエス・キリストの十字架の出来事を信じた者に限ります。


 「すべての人は、罪を犯したので、神からの栄誉を受けることができず、

 ただ、神の恵みにより、キリスト・イエスによる贖いのゆえに、価なしに義と認められるのです。」

 「人が義と認められるのは、律法の行ないによるのではなく、信仰によるというのが、私たちの考えです。」

 (新約聖書・ローマの信徒へのパウロの手紙・3章23〜24、28節・新改訳聖書)

 「なぜなら、もしあなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で神はイエスを死者の中からよみがえらせてくださったと信じるなら、あなたは救われるからです。

 人は心に信じて義と認められ、口で告白して救われるのです。

 聖書はこう言っています。

 彼に信頼する者は、失望させられることがない。」

 「主の御名を呼び求める者は、だれでも救われる。」のです。

 (新約聖書・ローマの信徒へのパウロの手紙・10章9〜11、13節・新改訳聖書」


北白川 スー

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Wrote up: 07 December 2008.