グラフィック

平面の世界はコンポジション (composition : 構成) が全て、といってもよいくらい大切です。
画面構成がみえてくると、自身の心持ちを純粋に表現できる素晴らしさがあります。ここに紹介する作品はどれも「光の感じ」を表現しています。水彩は光のみを対象とし、影は描いていません。それとは対照的に、貼り絵は夜の闇に浮かぶかたちを星のように散りばめ、写真は光の量の加減で対象を表現することを意図しています。
水彩を描く際は、風景の中に身を置き写し取る一方で、貼り絵は主に想像で描き、童話を題材にすることもしばしばです。場合によっては、水彩で得られた陽の光の景色を、貼り絵で星空の下に反転させて表現することもあります。
写真は、アトリエが所有している澤田真一の陶芸作品を対象に、日々の生活の中でみえてくる表情を写し取ろうと試みるものです。驚くほど繊細な造詣は、実は単純なエレメント (element : 要素) で構成されているのですが、指先の微妙な加減のみで、自然界には存在しないはずの姿を、本当の生き物のように表現しています。それは、きっと澤田の空想のなかで、生き生きと存在しているからなのでしょう。
▼水彩
▼貼り絵
▼写真
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