更新:2016年10月14日


 チェルノブイリ原発事故(1986年)の翌年、福岡の主婦・甘蔗珠恵子(かんしゃたえこ)さんの『まだ、まにあうのなら/私の書いたいちばん長い手紙』という小冊子が、雑誌「湧」(地湧社)の増刊号として出版されました。原発の危険と廃絶を切々と訴える感動的な手紙でした。すぐに何冊か購入して、知人に分けました。

 あれから24年。先日(2011年3月11日)の東北三陸沖地震で、危惧されていた原発事故がとうとう現実のものとなってしまいました。福島第一原発でメルトダウンにまで至った大事故は、極めて深刻な状況にあり、いまだ終息への兆しも見えません。

 「事故など起こるはずもない」原発が、このありさまです。地震列島の海岸で、津波が「想定外だった」はないでしょう。「原子力は、安全、安価でクリーンなエネルギー。原発がなければ電力が足りない」なんて、とても信じられません。チェルノブイリ原発事故当時、国内では34基だった原発が、いまや54基にまで増えている。子どもや孫のためにも、真実を知っておきたい。まだ、まにあうのなら……。 合掌(2011/5/30)




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