監査に関すること

 

思いつくままに、監査に関することなどを書いてみます。

 

 

 

 

 

結局どうなんだ?

あるべき論

内部監査をなぜ行うのか

監査は現在を見る

ISO9001:2000の使い方

レベルが低いから指摘するのに疲れた、だから口頭で、、、

 

 

 

 

 

 

結局どうなんだ?

監査などで、

御社の品質マニュアルには適合していますが、、、

御社なりにしっかりとやっておられますが、、、

 

そう前置きしたあとで、自分の見解を語り、最後に「私はこう思います。」

そう締めくくる。

しかし、指摘することはありませんと何も書かない。

監査員同士の打ち合わせでは、被監査側のレベルの低さを語る。

レベルが高いってどんなところなのか?結局、どうなんだ?

そういった監査をされる方が、やっぱりいます。20061203

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あるべき論

品質マネジメントシステムの継続的な改善はISO9001:2000の目的の一つですが、組織

によっては最初に構築した品質マネジメントシステムの維持継続を目的にされていると

こともあります。組織を取り巻く外部環境が厳しく、かつ、利害関係者のISO9001:2000

への関心が薄いが、しかし、顧客が官公庁だったりして、品質や管理については、しっ

かりしておられる。

こういった組織の監査においては、あまり理想論やあるべき姿を説くのは逆効果という

印象を持つことが多いです。淡々と、適合性の監査をするべきでしょう。

同じ業種でも、経営者、事務担当ともに、品質マネジメントシステムの効果的な運用に

前向きなところもあります。内部監査も工夫されているし、少しでも不具合や事故を減ら

そうとしておられる。こういった組織の監査においては、一般的な助言(あるべき論や

画一的な見解)ではなく、その組織の現状の品質マネジメントシステムをうまく改善でき

るような指摘を心がけるようにするのが良いです。20061203

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内部監査をなぜ行うのか

内部監査は、自社の改善のために行うということはもちろんですが、本当のことを言え

ば、内部監査を行う意味は別にもあります。

お客様は、いつもいつも取引先の品質に関して注意を払っている(払える)とはかぎらず、

定期的に密な頻度で第二者監査を実施できるかといえば、そうでもない。

お客様は、「我々に代わって内部監査をやって、品質のレベルが変わっていないか、

品質を支える品質マネジメントシステムに綻びや亀裂が入っていないかを確認しておい

てくれ」と言っています。ISO9001:2000に内部監査の要求事項があるのは、そういった

意味合いもあるのです。

内部監査の依頼人は組織の経営者です。経営者は、顧客を重視します。

そのため、顧客が望む品質レベルを製品検査やプロセスの監視で、そして顧客満足度

を収集分析し、加えて品質レベルを支える品質マネジメントシステムを、日々の改善に

加えてあらかじめ定められた間隔で内部監査により監視する。

内部監査は、決して自社のためだにとか、審査前のチェックとかいったことのみが目的

ではありません。効果的な内部監査とは、顧客の視点を含めてはじめて成り立ちます。

20061022

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監査は現在を見る

どうしても監査について、過去に遡って確認するため、記録などを見せていただくことに

なり、そのためかどうか、監査は過去に済んだことを検証したり指摘したりといった印象

が強いようです。

しかしながら、監査は現在の状態を見ます。過去に遡って確認する意図は、計画され、

実行された事柄がうまくチェックされ、的確に改善されているかどうかを確認するため。

また、過去の問題について指摘する場合は、手付かずでとか、根本的なところが突き止

められておらず、解決されていないものに対してです。

「監査は現在を見る」そのように心がけています。

そうすると、少し先くらいですが、未来が見えてきますから、このままじゃあ変われないと

いう重要なところに気が付きます。20061015

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ISO9001:2000の使い方 

私が最初に講義を受けた1993年には、ISO9001-3:1987の認証取得(今のように審査

登録とは言いませんでした)をした企業は、ISO9001:2000のベースとなったMILやBSの

流れどおりに、万全な品質保証をしている企業として安心できる存在でした。

ですから、認証取得している組織は、品質に関して厳密に取り組んでいる組織だよとい

うことがわかったものです。

今の風潮の「規格で要求されているかどうか」とかいう視点になるずっと以前の話です。

「規格で要求されているかどうか」という論点は、それはそれでいいのですが、審査登録

機関のとか、審査員のとか、コンサルのとか、ISO9001:2000そのもののとか、評論家の

ように、どこかに責任を負わせている方々が、自ら品質保証と=にしていないISOに取

り組んでいるならば、それはムダというものでしょう。

ISO9001:2000の使い方と、年に一度くらいの審査における審査員の暴走とを一緒くたに

して、その結果、フニャフニャの品質保証体制になっているならば、これは悲劇と言わざ

るをえません。

ISO9001:2000そのものは最も基本的なところしか要求していません。

昔の厳密さは影も形もなくなりました。

TC176、審査登録機関、審査員、コンサルタントに責任を転嫁することなく、何よりも、

ISO9001:2000を使う組織が、そろそろ品質保証に対して真摯な考えを持たないといけな

いと強く考えています。20061015

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レベルが低いから指摘するのに疲れた、だから口頭で、、、

審査員の中には、口頭での指摘に効果があると勘違いしている方がおられます。

言いっぱなし、、、そういうことです。また、レベルが低いから指摘するが疲れる、だから

口頭で、、、と真顔で言う方も存在する。

きちんと書いて指摘しないと、何も伝わりません。20061015

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