021 この知識に従事する者はどのような性格でなければならないか
ギリシア語錬金術文献集成
TLG1379
錬金術断片集
022
哲学者たちの集いについて
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哲学者たちの集いについて
(Peri; sunavxewV tw:n filosovfwn)
(e cod. Paris. B.N. gr. 2327, fol. 233r)
022 2 35 17t
哲学者たちの集いについて
哲学者たちが、ひとつの会合をもつために、互いに使者を遣わしたのは、世界(kovsmoV)にふりかかる迷妄に関して、すなわち、諸々の自然、諸々の体、諸々の霊に関して、いったい物事は数多の形相から成るのか、あるいは、神秘はひとつの形相によって成就するのかという、多くの内紛と混乱が彼らを見舞ったためである。
そこで、この哲学者は彼らにとって周知のことを、彼らに対して答えてきっぱりと言う。
「ひとつの形相から成る生成を理由に、わたしたちの文書を非難し、わたしたちを呪うがままにさせてはならない。求められている金の浸染(katabafh)について、術知者たちによってわたしに明らかにされたとおりである。多くの諸形相から成るという教えに陥る者があれば、彼はその点で迷妄に陥っているのだ。なぜなら、求められている目標(skopovV)は別だからである。炉はひとつ、道はひとつ、仕事はひとつである。じっさい、50デーナリオンの出口に導くものは何もない。主なる「神」は、これを乞食たちや絶望者たちを通して与えられたのである」。
さらにこの哲学者は次のように言う。「諸々の肉からサフランを取って(というのは、酢づけされたものら〔のサフラン〕よりまさっているから)、さらにまた石を取って、火にかけよ。すぐに水の中に置き、もう一度、酢づけされた肉からも同じ石を入れ、硝子製の強力な炉の中に置け。そうして石の表面に浮かぶ油を取れ、そうすれば石は水晶のままとどまる。そして同じ酢を取ると、それが哲学者たちの酢である。〔???〕
2009.11.11.
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